• HOME
  • コラム
  • SPOT
  • 北海道東照宮|北海道唯一の東照宮の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド
北海道東照宮|北海道唯一の東照宮の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド

北海道東照宮|北海道唯一の東照宮の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド

北海道東照宮は、函館市陣川町に鎮座する北海道で唯一の東照宮です。1864年に江戸幕府が五稜郭建設に伴い創建したこの神社は、箱館戦争の激戦地となり、新選組の土方歳三も参詣したとされる歴史深い神社として知られています。現在は静かな山中に佇み、訪れる人々に北海道開拓史の一端を物語る貴重な史跡として親しまれています。

北海道東照宮の概要・基本情報

北海道東照宮|北海道唯一の東照宮の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド

北海道東照宮は、正式名称を「北海道東照宮」とし、別名は函館東照宮と呼ばれています。東照大権現(徳川家康)を祀る東照宮の一社であり、旧県社の格式を持つ由緒ある神社です。現在の鎮座地は函館市陣川町82-153で、函館山から街の反対に見える山の中腹に静かに建つ立地にあります。

歴史と由来

北海道東照宮の歴史は、江戸時代末期の激動の時代にさかのぼります。1864年(元治元年)、江戸幕府が五稜郭を建設するに伴い、様似にある等澍院に祀られていた東照大権現を五稜郭の鬼門にあたる上山村(現在は神山稲荷神社が建つ場所)に遷座する形で創建されました。この際、上山は神山と改名され、例大祭が盛大に行われるなど、同社は「蝦夷日光」と呼ばれて信仰を集めたのです。

しかし、1869年(明治2年)の箱館戦争では、旧幕府軍が五稜郭北方の防御拠点として東照宮に陣地(権現台場)を急造し、箱館総攻撃で社殿を消失する悲運に見舞われました。その後、1874年(明治7年)に谷地頭に仮社殿を建てた後、1878年(明治11年)12月に南新町(現在、元町配水場がある場所)へ、さらに1879年(明治12年)4月には亀若町(現在の宝来町)へと、函館市内を転々としました。

1934年(昭和9年)3月の函館大火では類焼したが同年9月に再建され、1992年(平成4年)に現在地に移転し、北海道東照宮と改称されて現在に至っています。社格については、1874年には村社であったが、1915年(大正3年)に郷社、1923年(大正11年)に県社へ昇格した経緯があります。

祭神とご利益

北海道東照宮の御祭神は東照大権現(徳川家康公)です。徳川家康公は江戸幕府の初代将軍として知られ、天下統一を成し遂げた偉大な武将として崇敬されています。家康公の生涯は忍耐と自制心に満ちており、徳川家康公を祭るこの神社には、家康公の忍耐力と自制心にあやかって設置された「惚け封じ」の祈願所があり、長寿や健康を願う参拝者に親しまれています。

特に北海道東照宮では、身を律しながらいつまでも聡明な日々を送ることを祈願し、ぼけ封じにもつながる「惚け封じ」の祈願を行っており、高齢化社会において多くの参拝者から注目を集めています。また、家康公が生涯をかけて築き上げた平和と繁栄の精神から、商売繁盛や家内安全、学業成就などのご利益も期待されています。

北海道東照宮の見どころ・特徴

北海道東照宮|北海道唯一の東照宮の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド

北海道東照宮には、その長い歴史と激動の時代を物語る数多くの見どころがあります。2024年公開の劇場版名探偵コナン「100万ドルの五稜星」にも登場したことで、近年は聖地巡礼の地としても注目を集めています。

建造物・構造の魅力

現在の社殿は1992年の移転時に建立されたもので、格式ある造りで、特に本殿や社殿などの建築物は神聖な雰囲気が漂います。伝統的な神社建築の美しさを現代に伝える建造物として、参拝者の心を静寂へと導きます。

境内への入口となる参道は、静寂な雰囲気と共に立派な鳥居が出迎えてくれます。山中という立地を活かした自然との調和が美しく、四季を通じて異なる表情を見せてくれる環境にあります。

箱館戦争の歴史を物語る文化財

北海道東照宮の最大の特徴は、箱館戦争でつけられた弾痕が残る貴重な手水鉢が設置されていますことです。この手水鉢は箱館奉行・小出大和守の名前の入った立派な手水鉢として知られ、当時の激戦の様子を現代に伝える貴重な戦争遺跡となっています。

また、昭和9年の函館大火で被災した狛犬も境内に残されており、函館大火で被災した時「湯倉神社」へ避難していたという逸話も伝えられています。これらの文化財は、五稜郭や弁天台場の石垣を手がけた石工井上喜三郎作の狛犬として、技術的価値も高く評価されています。

さらに境内には、新選組を祀る純忠碧血神社も設けられており、新選組の土方歳三らも参詣したと伝えられています。これにより、箱館戦争と新選組の歴史を同時に感じることができる稀有な場所となっています。

境内の自然・景観の美しさ

北海道東照宮は、歴史的背景とともに、美しい自然環境に囲まれています。境内は神聖な雰囲気に包まれ、四季折々の景色が楽しめます。桜や紅葉、雪景色などが訪れる人々を魅了します。

山中という立地のため、函館の市街地とは異なる静寂な環境が保たれており、参拝者は、神聖な雰囲気の中で心を清め、家康公への感謝の念を捧げることができます。特に春の新緑や秋の紅葉の季節には、自然の美しさと歴史の重みが調和した、他では味わえない特別な空間を体験することができます。

参拝・拝観案内

北海道東照宮|北海道唯一の東照宮の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド

北海道東照宮への参拝では、神聖なスポットや神社の守り神が祀られた場所が点在し、その探索は心静かに神社の歴史や信仰に触れる貴重な体験となります。北海道で唯一の東照宮として、特別な意味を持つ参拝地です。

参拝作法とマナー

北海道東照宮では、一般的な神社の参拝作法に従って参拝を行います。鳥居をくぐる際は一礼し、参道の中央を避けて歩くことが基本です。手水舎では、箱館戦争時の弾痕を残す手水鉢で清めを行いますが、この貴重な文化財を大切に扱いながら身を清めてください。

拝殿前では、二拝二拍手一拝の作法で参拝します。身を律しながらいつまでも聡明な日々を送ることを祈願する「惚け封じ」を希望される方は、特に真摯な気持ちで祈願することが大切です。参拝の際は、騒がしくせず、他の参拝者への配慮も忘れずに行いましょう。

年中行事・特別祭典

北海道東照宮では、例大祭が盛大に行われる伝統があります。特に徳川家康公にちなんだ祭典や、碧血祭の後援や運営のお手伝いなども行っており、箱館戦争ゆかりの神社として歴史的な慰霊祭にも関わっています。

年間を通じて様々な祭典が執り行われますが、詳細な日程については事前に神社へお問い合わせいただくことをお勧めします。特に春から秋にかけては、自然の美しさと共に祭典の荘厳さを感じることができる絶好の時期です。

御朱印・お守り情報

北海道東照宮では、御朱印には金色の徳川家の葵紋が押印されています。この特別な御朱印は、北海道唯一の東照宮ならではの貴重なものとして、多くの参拝者に人気があります。

御朱印がいただける社務所は日時によっては閉まっているため注意が必要です。ただし参拝所に書き置きのものがありますので、そちらで初穂料を納めていただくこともできます。社務所の対応時間は9:00〜16:00となっているため、この時間内の参拝をお勧めします。

お守りについては、特に「惚け封じ」に関連したものが人気で、長寿や健康を願う方々に親しまれています。詳細な授与品については、参拝時に社務所でご確認ください。

アクセス・利用情報

北海道東照宮|北海道唯一の東照宮の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド

北海道東照宮は少々場所がわかりにくく、アクセスしにくい場所にありますが、その分静寂な環境が保たれた特別な場所となっています。

交通アクセス

公共交通機関を利用する場合
函館駅よりバスにて「東照宮参道」下車 徒歩にて約5分でアクセス可能です。また、函館駅前(9番のりば)から五稜郭(1番のりば)へ乗車し、五稜郭からタクシー等で移動する方法もあります。

電車を利用する場合
JR函館本線の桔梗駅から徒歩で約5240メートル、JR函館本線の五稜郭駅から徒歩で約5810メートル、道南いさりび鉄道線の五稜郭駅から徒歩で約5810メートルとなっています。

自家用車・レンタカーを利用する場合
レンタカー移動(函館駅前や五稜郭付近に点在しています)が最も便利なアクセス方法です。函館市内からは比較的短時間でアクセスできます。

<住所> 〒041-0833 北海道函館市陣川町82-153

拝観時間・料金・駐車場情報

境内への参拝は基本的に自由ですが、社務所対応時間は9:00〜16:00となっています。御朱印やお守りの授与を希望される方は、この時間内にお越しください。

境内への参拝は無料です。御朱印やお守りなどの授与品については、それぞれ初穂料が必要となります。

駐車場の詳細については、参拝前に神社へお問い合わせください。山中という立地のため、車でのアクセスの際は十分注意して運転してください。

お問い合わせ
電話:0138-32-2221
参拝に関するご質問や最新の情報については、事前にお電話でご確認いただくことをお勧めします。

参照サイト

・北海道東照宮 公式ホームページ:https://www.toshogu24.com

関連記事一覧