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菊田神社|由緒ある神社の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド

菊田神社|由緒ある神社の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド

千葉県習志野市津田沼に鎮座する菊田神社は、平安時代から続く由緒ある神社です。地元で愛される津田沼の守護神として、1200年もの間、多くの人々の信仰を集めてきました。

菊田神社の概要・基本情報

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菊田神社は習志野市津田沼地域に根ざした歴史ある神社で、京成津田沼駅から徒歩わずか5分という便利な立地にあります。現在の正式名称は「菊田神社」ですが、創建当初は「久々田大明神」と呼ばれていました。住宅街の中にありながら、豊かな緑に囲まれた静寂な境内は、参拝者の心を穏やかにしてくれます。

歴史と由来

菊田神社の創建は平安時代の弘仁年間(810年~824年)頃と伝わります。当時この一帯は海に近く、境内地周辺は入り江で、当社は島の上に鎮座していたと言われています。時が経つにつれ入り江が浅瀬となり、やがて埋め立てられて水田地帯となりました。

神社の名称の変遷には興味深い歴史があります。旧久々田村の産土神で、古くは「久々田大明神」と称されました。この「久々田」という地名は、かつてこの周辺に生えていた「クゴ」という草から来ていると伝わります。その後、宝暦年間(1751年~1763年)には「菊田大明神」と改称され、現在の「菊田神社」という名称につながっています。

治承4年(1180年)には、流罪に処せられた藤原師経・藤原師長らが相模灘を経て久々田浦の入江に上陸し、この地を安住の地と決めました。彼らによって先祖である藤原時平が合祀されたという歴史的なエピソードも残されています。

祭神とご利益

菊田神社の御祭神は、大己貴大神(大国主命)と藤原時平命です。

大己貴大神は大国主命とも呼ばれ、出雲大社の御祭神としても知られる神様です。「因幡の白兎」の神話で有名で、困っている白兎を助けた心優しい神様として親しまれています。一般的には「だいこくさま」と呼ばれ、縁結び、農業、商売繁盛、医薬などの幅広いご神徳があることで知られています。

藤原時平命は、平安時代の公卿で、菅原道真との政争でも知られる歴史上の人物です。流罪となった藤原師経・師長らによってこの地に祀られました。

菊田神社は古くから縁結び、厄難除け、安産、商売繁盛のご利益があるとされています。特に縁結びの神として名高く、住民が縁を結ぶと夫婦円満の家庭が多く、子供たちも丈夫に成長し、長寿の人が多かったという言い伝えがあります。また、商人がこの神社に祈願すると商売が繁盛したという記録も残されており、商売繁盛の神としても信仰されています。

菊田神社の見どころ・特徴

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菊田神社の境内には、歴史と文化を感じさせる多くの見どころがあります。参拝者を迎える鳥居から本殿まで、それぞれに趣のある建造物や自然の美しさが楽しめます。

建造物・構造の魅力

参道を進むとまず目に入るのが立派な鳥居です。安政5年(1858年)6月建立の鳥居は東日本大震災によって倒壊し、平成23年(2011年)12月に再建されました。現在の鳥居はコンクリート製で、堂々とした風格を見せています。

本殿は木造建築で、軒下の彫刻が特に見事です。大き目な唐破風で、彫刻は鳳凰と龍でしょうか。軒下彫刻が地味に凝っています。建物全体からは長い歴史を感じることができ、参拝者の心に深い印象を残します。

50-60m程度の比較的整備された参道が延びています。参道はきれいに掃き清められており、両側には緑豊かな植栽が配置されています。

自然・景観の美しさ

菊田神社の大きな特徴の一つが、境内に隣接する池の存在です。境内にある池の水源は二宮神社と言われています。この池は現在「菊田水鳥公園」として整備されており、水鳥が集まる憩いの場となっています。境内に隣接しています。神社との境界は低いフェンスのみ。神社の池みたいな感じです。

境内は緑に囲まれており、都市部にありながら豊かな自然を感じることができます。特に鎮守の森を彷彿とさせる緑は、参拝者に安らぎを与えてくれます。季節により木々の表情が変わり、訪れるたびに異なる美しさを楽しめます。

境内の見どころ

菊田神社で特に有名なのが「アイーン狛犬」と呼ばれる狛犬です。志村けんのアイーンをしているように見えるということからそう呼ばれています。この表情豊かな狛犬は多くの参拝者に愛されており、御朱印のデザインにも使用されています。訪れる季節によって前掛けの柄が変わりますので、何度訪れても新しい発見があります。

境内には複数の末社が祀られています。境内の中には「琴平神社」という小さな祠があります。大正元年(1912年)11月、近隣区内の金刀比羅神社等6社を境内社として合祀されており、これらの末社も参拝の際に合わせてお参りできます。

手水舎では龍の口から清らかな水が流れ出ており、参拝前の清めを行うことができます。古神札納所も穏やかな雰囲気で設置されており、境内全体が丁寧に管理されていることが分かります。

参拝・拝観案内

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菊田神社での参拝は、一般的な神社参拝の作法に従って行います。境内は24時間開放されており、いつでも静かに参拝することができますが、御朱印や御守りの授与については決められた時間内での対応となります。

参拝作法とマナー

神社への参拝では、まず鳥居の前で一礼してから境内に入ります。参道は中央を避けて歩き、手水舎で手と口を清めてから本殿に向かいましょう。菊田神社の手水舎では、龍の口から流れる清らかな水で身を清めることができます。

本殿での参拝は「二礼二拍手一礼」が基本です。賽銭を納めてから、深く二回礼をし、胸の前で二回拍手を打ち、最後に一礼します。心を込めて感謝の気持ちや願いを伝えましょう。

境内は住宅街の中にありますので、大きな声での会話は控え、静かに参拝することを心がけてください。特に早朝や夜間の参拝では、近隣住民への配慮が大切です。

年中行事・季節のイベント

菊田神社では一年を通じて様々な祭事が執り行われています。当社の例祭は10月19日に行われますが、それとは別に「あんば様」と呼ばれる民間信仰行事も知られています。

特に注目すべきは「下総三山の七年祭り」です。下総国二之宮とされる「二宮神社」を中心に、丑年と未年にあたる年(数え7年目ごと)に開催される大祭で、船橋市・千葉市・八千代市・習志野市の9社の神輿が「二宮神社」境内に集結します。室町時代から続くお祭りで、千葉県の無形民俗文化財にも指定されています。菊田神社は「叔父」の役割を担っており、地域の重要な文化的行事に参加しています。

年始には歳旦祭、節分には追儺祭などの季節行事も行われ、地域の人々に親しまれています。これらの行事の詳細な日程については、神社に直接お問い合わせいただくか、公式サイトでご確認ください。

御朱印・お守り情報

菊田神社の御朱印は非常に人気が高く、特に月替わりの御朱印で知られています。平日 午前10時~午後3時まで 土日祝日 午前9時~午後4時までの時間帯で御朱印の授与が行われています。

通常の御朱印には「菊田神社」の朱印に、「久久田大明神」の文字。「ならしの守護」の印と、大黒天の印も押されます。これは御祭神の大国主命が民間信仰によって大黒天と習合していることに由来します。

月替わりの御朱印では、毎月異なるデザインの印が押され、季節感あふれる美しい仕上がりとなっています。過去には桜やその他の季節の花々をモチーフにした印が使用されており、コレクターにも人気があります。

菊田神社オリジナルの御朱印帳も人気の授与品です。菊田神社の人気狛犬(通称アイーン狛犬)がデザインされています。紺・緑・ピンクの3色展開があり、一般サイズと大判サイズもあります。表紙裏には「旅先安全守護の御札」が貼られ、最初のページには金文字御朱印が書き入れされていますという特別な仕様になっています。

お守りについては、縁結び、厄除け、安産、商売繁盛など、御祭神のご神徳に応じた各種お守りが用意されています。詳細な種類や初穂料については、社務所でお尋ねください。

アクセス・利用情報

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菊田神社は交通の便が良く、複数の駅からアクセス可能な立地にあります。公共交通機関を利用しての参拝が便利で、周辺には商業施設も充実しています。

交通アクセス

最も便利なアクセス方法は京成電鉄の利用です。京成電鉄京成線 京成津田沼駅より徒歩5分の距離にあり、駅から神社まで迷うことなく到着できます。京成津田沼駅は京成本線の主要駅で、上野駅や成田空港方面からの直通アクセスが可能です。

JR総武線をご利用の場合は、JR津田沼駅南口から徒歩約15分となります。少し距離がありますが、商店街を通る道のりで、途中で食事や買い物を楽しむこともできます。

新京成線の新津田沼駅からも徒歩圏内でアクセス可能です。複数の路線が利用できるため、様々な方面からの参拝に便利です。

お車でお越しの場合は、幕張ICから約12分、一般道路を利用して約41分の距離にあります。ただし、住宅街の中にあるため、周辺道路は狭い箇所があります。運転には十分注意してください。

<住所> 〒275-0016 千葉県習志野市津田沼3-2-5

参拝時間・料金・駐車場情報

菊田神社の境内は24時間開放されており、いつでも参拝することができます。ただし、夜間や早朝の参拝では、住宅街の中にあることを考慮し、静かに参拝することを心がけてください。

参拝自体に料金は必要ありませんが、御朱印や授与品については、それぞれ初穂料が設定されています。御朱印の初穂料は一般的な神社と同様の金額ですが、詳細については社務所でご確認ください。

駐車場については、神社に隣接した専用駐車場があります。ただし、台数に限りがあるため、特に休日や祭事の日には混雑する可能性があります。可能な限り公共交通機関のご利用をお勧めします。駐車場の利用料金は無料です。

周辺にはコインパーキングもいくつかありますので、専用駐車場が満車の場合はそちらをご利用ください。京成津田沼駅周辺には商業施設の駐車場もあり、買い物と合わせて利用することも可能です。

バリアフリーについては、境内は比較的平坦で、車椅子での参拝も可能です。ただし、本殿前には若干の段差があるため、介助が必要な場合があります。詳細については事前に神社にお問い合わせいただくことをお勧めします。

参照サイト

・菊田神社 公式ホームページ:https://kikuta-jinja.jp/

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