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検見川神社|由緒ある神社の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド

検見川神社|由緒ある神社の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド

千葉市花見川区に鎮座する検見川神社は、平安時代から続く約1200年の歴史を誇る由緒ある神社です。八方除総鎮護として全国的に知られ、素盞嗚尊をはじめとする三柱の神々が祀られています。地相や家相、方位に起因する災厄を祓う八方除祈願をはじめ、厄除や良縁成就、商売繁昌など多様なご利益を求めて、房総はもとより全国から多くの参拝者が訪れる信仰の拠点となっています。

検見川神社の概要・基本情報

検見川神社|由緒ある神社の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド

検見川神社は千葉市花見川区検見川町に位置し、かつて打瀬船と呼ばれる大型帆船の保有台数が日本一を誇った港町検見川の高台に鎮座しています。現在でも京成検見川駅から徒歩わずか1分という利便性の高い立地にありながら、緑豊かな境内は都市部にありながら静寂に包まれた神聖な空間を保持しています。

歴史と由来

検見川神社の御創祀は、およそ1200年前平安時代前期第56代清和天皇の御代にまで遡ります。貞観11年(869年)に全国で疫病が流行した際にこの嵯峨の地で素盞嗚尊が祀られたのが当社の始まりとされています。

神社の創建には興味深い歴史があります。承平年間(931年~938年)、嵯峨天皇にゆかりのある平春靖という人物の子孫が当地周辺を開墾しようとして疫病が流行したところ、嵯峨の地から素盞嗚尊の神鏡が出土し、疫病は土地を無断で犯したことから起きた災いであるという神託があった。承平4年(934年)にお詫びとして社殿を創建し祭祀を営むと災難が終息し無事開墾することができたと伝えられています。

その後、文禄年間(1593年~1596年)、嵯峨の地から現在の花輪台の地に社殿を遷座し、江戸時代には複数の神々が合祀されました。元和2年(1616年)、検見川を領有した幕府旗本の金田正明が一族が崇敬していた宇迦之御魂神を、更に寛永年間(1624年~1644年)に当地にあった神社(応永16年(1409年)創建)の祭神である伊弉冉尊を合祀したのです。

近代に入り、昭和62年(1987年)に「八坂神社」から「検見川神社」へ改称し、現在の姿となりました。

祭神とご利益

当社の本殿は並列した三社殿からなり、以下の三柱の神々が祀られています。三柱の神を総称して神祇三社検見川大明神と奉称致します。

中神殿には素盞嗚尊(中神殿) – 八坂神社の祭神が祀られています。この神様は疫病や災厄を鎮める力を持つことで知られ、八方除や厄除のご利益があるとされています。

東神殿には宇迦之御魂神(東神殿) – 稲荷神社の祭神が祀られています。穀物や食物の神として商売繁昌や五穀豊穣のご利益をもたらします。

西神殿には伊弉冉尊(西神殿) – 熊野神社の祭神が祀られています。創造の神、生命の象徴として家内安全や子宝成就、夫婦和合の祈願に多くの参拝者が訪れます。

地相家相方位等に起因する諸々の災禍災厄を祓う八方除祈願を行っております。また、厄除・良縁成就・商売繁昌等の御利益をうけに多くの方々がお参りに来られます。

検見川神社の見どころ・特徴

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検見川神社は単なる参拝だけでなく、歴史的建造物や文化的価値、四季折々の美しさなど多彩な魅力を持つ神社として知られています。高台に位置する立地からは、かつて港町として栄えた検見川の歴史を感じることができ、現代においても多くの参拝者や観光客に愛され続けています。

建造物・構造の魅力

検見川神社の最も特徴的な建造物は、三社殿が並列して配置された本殿です。中央に素盞嗚尊、東に宇迦之御魂神、西に伊弉冉尊を祀る独特な構造は、それぞれ異なるご利益を持つ神々への信仰を一度に行うことができる貴重な形式となっています。

境内へのアプローチとなる階段は約40段あり、標高差7.5mの高低差があります。この階段を登ることで日常の世界から神聖な空間への転換を体感でき、参拝への心構えを整えることができます。かつて海から近い立地にあった当神社は、沖合からよく神社の杜が見えたことから、漁師や船乗りたちの航海安全の目印としても重要な役割を果たしていました。

拝殿や社務所などの建物は伝統的な神社建築の様式を保ちながら、現代の参拝者のニーズにも対応した機能的な造りとなっています。境内全体の配置も参拝の流れを考慮した設計となっており、多くの参拝者が訪れる際にもスムーズな参拝ができるよう工夫されています。

境内社と特別なスポット

検見川神社には本殿以外にも多数の境内社が配置されており、それぞれが独自のご利益を持っています。境内末社は次の9社です。下総天満宮(しもうさてんまんぐう)、嵯峨大地主神社(さがおおとこぬしじんじゃ)、天地神集神社(あめつちかみつどえじんじゃ)などが知られています。

これらの境内社の中でも特に注目されるのが下総天満宮で、学問の神様として学業成就を願う学生や受験生の参拝が多く見られます。嵯峨大地主神社は土地に関するご利益があるとされ、不動産関係者や新築・転居を控えた方々の信仰を集めています。

境内には他にも参拝者にとって特別な意味を持つスポットがあります。御神水を頂ける場所や、季節に応じた花々を楽しめる自然豊かなエリアなどがあり、参拝以外の楽しみも提供されています。これらのスポットは参拝者の心を癒し、神社での時間をより豊かなものにしています。

季節の魅力と年中行事

検見川神社は四季を通じてそれぞれ異なる魅力を持っています。3月には社殿脇のソメイヨシノ、東参道にはシダレザクラがあります。春の訪れとともに境内を彩る桜は、多くの参拝者や地域住民に親しまれています。

夏の代表的な行事として、8月1日から3日の3日間にわたり、例祭を斎行います。例祭神幸祭は毎年8月の1~3日の3日間に執り行われるお祭りです。検見川神社大前ではお祭りと同時に、神賑行事の『ほおずき市』も開催されています。この期間は境内が特に賑やかになり、地域の夏祭りとして多くの人々に愛され続けています。

年間を通じて様々な祭事が執り行われており、3月3日 桃花祭、5月5日 端午祭 春季講社祭 植樹祭、6月30日 夏越大祓式(茅の輪くぐり)並大祓祈願祭など、季節の節目を大切にした伝統的な行事が継承されています。これらの行事は地域コミュニティの結束を深める役割も果たしており、検見川神社が単なる宗教施設を超えて地域文化の中心的存在であることを示しています。

参拝・拝観案内

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検見川神社では正しい参拝作法を守ることで、より深いご利益を得ることができるとされています。八方除総鎮護として知られる当神社では、特に八方除祈願をはじめとする各種祈願が重要視されており、多くの参拝者が全国から訪れています。年間を通じて様々な行事や祈願が執り行われ、参拝者のニーズに応じた丁寧な対応が行われています。

参拝作法とマナー

検見川神社での参拝は、まず鳥居をくぐる前に一礼することから始まります。手水舎で心身を清めた後、本殿に向かい二拝二拍手一拝の作法で参拝を行います。三社殿からなる本殿では、中央の素盞嗚尊、東の宇迦之御魂神、西の伊弉冉尊それぞれにお参りすることで、より幅広いご利益を得ることができます。

ご予約は必要ございません。午前8時30分より午後5時まで、随時受付し、御祈願をご奉仕いたしております。正式な御祈願を希望する場合は、[御祈願]3,000円からとなっており、八方除祈願や厄除祈願、良縁成就祈願など様々な種類から選択することができます。

検見川神社大明神に御祈願された後、願い事がかなえられたり救われた時は、必ずお礼参り(報賽御祈願)をします。これは、大事な御祈願であり、大明神に感謝と敬いの心を捧げることです。このお礼参りは神様への感謝を表す重要な行為とされ、継続的な信仰関係を築くために欠かせないものです。

年中行事・季節のイベント

検見川神社では一年を通じて多彩な行事が執り行われています。春には3月3日 桃花祭、3月14日 熊野神社例祭前日祭、3月15日 熊野神社例祭が行われ、桜の開花時期と重なることで多くの参拝者が訪れます。

4月9日 末社 古峯神社例祭、4月19日 末社 三峯神社例祭、4月29日 緑樹祭、5月5日 端午祭 春季講社祭 植樹祭、5月19日 末 金刀比羅神社例祭、5月29日 末社 浅間神社例祭など、春から初夏にかけて境内社の例祭も順次執り行われます。

夏の最大の行事は8月1日から3日の3日間にわたり、例祭を斎行います。この期間中は例祭や神幸祭、みこしの町内巡幸、還幸祭が行われ、地域全体が祭りの熱気に包まれます。神賑行事の『ほおずき市』も開催されており、伝統的な夏祭りの雰囲気を存分に味わうことができます。

6月30日 夏越大祓式(茅の輪くぐり)並大祓祈願祭は半年間の穢れを祓う重要な行事で、多くの参拝者が茅の輪をくぐって身心の浄化を図ります。秋には11月には三大祭の一つとされる新嘗祭が執り行われます。新嘗祭とは、穀物の豊作を感謝するためのお祭りで、新米を神様にお供えしてから新米を頂くのが習わしとなっています。

御朱印・お守り情報

検見川神社では月変わりで様々な御朱印を発行していることで知られています。華やかででかわいらしいものも多く、人気があることから、御朱印収集を趣味とする方々にも高い評価を受けています。季節限定や行事限定の御朱印も発行されており、特に例祭期間中の限定御朱印は毎年多くの参拝者が求めています。

検見川神社では『御神水御守』や『ちまき守り』『八方除御守』などのお守りが授与されます。御神水御守は、さまざまな災禍災厄を取り除いて運勢を良い方に導いてくれるとされるお守りです。

ちまき守りは一年間の災難や疫病よけの御神徳を授かれるお守りで、玄関や門口にかけておくのが一般的です。家族全員の健康と安全を願う多くの家庭で重宝されています。

八方除御守は八方除の御神徳があるとされています。建築工事や転居、開業などの人生の重要な節目を迎える方々に特に人気があり、災厄を避けて良い運気を呼び込むお守りとして信仰されています。

アクセス・利用情報

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検見川神社は都心からのアクセスが良好で、電車・自動車ともに複数のルートが利用できます。特に京成検見川駅からは徒歩1分という抜群の立地にあり、遠方からの参拝者にとっても非常に便利な神社です。充実した駐車場設備も完備されており、様々な交通手段での参拝が可能となっています。

交通アクセス

電車でのアクセスは複数の路線が利用できます。東京方面からJR総武線「東京駅」~「新検見川駅」約40分・駅より徒歩6分、千葉方面から京成電鉄千葉線「千葉駅」~「検見川駅」約10分・駅より徒歩1分となっています。最も便利なのは京成検見川駅で、検見川駅から徒歩2分(115m)の近距離にあります。

自動車でのアクセスも良好で、京葉道路経由「幕張」ICより約8分、または「武石」ICより約8分、東関東自動車道経由「湾岸習志野」より約8分、「湾岸千葉」より約8分となっています。いずれも14号線を千葉方面に向っていただき検見川陸橋を左折し、その交差点を又左折し、しばらく走ると神社看板が見えてきます。

公共交通機関でのアクセスの際は、混み合うイベントの時期は電車でのアクセスがおすすめです。特に例祭期間中や年末年始などの繁忙期には、電車利用がスムーズな参拝につながります。

拝観時間・料金・駐車場情報

検見川神社の参拝は営業時間:24時間となっており、いつでも境内への立ち入りが可能です。ただし、[御祈願受付]8:30-17:00、午前8時30分より午後5時まで、随時受付し、御祈願をご奉仕いたしております(年中無休、夏期・冬期により受付時間が変わります)となっています。

参拝料金は[参拝料]無料ですが、正式な御祈願を希望する場合は[御祈願]3,000円からの初穂料が必要です。八方除祈願や厄除祈願、良縁成就祈願など、祈願の内容や規模によって金額が異なりますので、詳細は社務所でご確認ください。

駐車場はあり(150台)※無料となっており、駐車場も第1~3まで完備しています。合計150台の無料駐車場は参拝者にとって大きな利便性となっており、自家用車での参拝も安心して行うことができます。

神社への連絡は電話番号 0432730001、受付時間は受付時間:8:30~18:00となっています。御祈願の予約や詳細な問い合わせについては、事前に電話で確認することをおすすめします。

<住所> 〒262-0023 千葉県千葉市花見川区検見川町1-1

参照サイト

・八方除総鎮護 検見川神社 公式ホームページ:https://www.kemigawa-jinja.com/

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