
唐澤山神社|由緒ある神社の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド
栃木県佐野市の唐沢山山頂に鎮座する唐澤山神社は、平安時代の武将・藤原秀郷公を祀る由緒ある神社です。1883年の創建以来、歴史が守られ続けており、国指定史跡である唐沢山城本丸跡に建てられています。勝利の神様として知られる秀郷公のご神徳により、勝ち運・運気上昇のご利益で多くの参拝者が訪れる神秘的なパワースポットです。
唐澤山神社の概要・基本情報
唐澤山神社は、今から千年余り昔「むかで退治」の伝説や天慶の乱で平将門を滅ぼした藤原秀郷公をおまつりしており、この地方の守護神として尊崇されています。標高242mの険峻な唐沢山の山頂、唐沢山城本丸跡に創建された神社で、山全体が赤松に覆われ、断崖と深い谷に囲まれた自然の要塞をなしています。豊かな自然を有する唐沢山一帯は、栃木県立自然公園に指定されており、四季折々の自然を求めて多くの人が訪れます。
歴史と由来
御祭神の藤原秀郷公は、幼時京都の近郊田原の郷に住んでいたので世に田原(俵)藤太秀郷ともいわれています。平安朝の中頃、都の朝廷で藤原氏が代々摂政や関白になって政治の実権を握っていましたが、一族の間で政権争いが繰り返され、そのために都の政治が乱れると地方の政治も緩み、土着の豪族などが欲しいままに勢力をふるうようになりました。
公は延長5年(927年)に下野国(栃木県)の警察にあたる押領使という役に任ぜられ、父祖伝来のこの地に参り唐澤山に城を築いて善政を施していました。明治13年10月、藤原秀郷公の子孫佐野氏及び旧臣らが、秀郷公の遺徳を称え公の御霊を祀る神社創立のため東明会を組織しました。その後明治16年10月、東明会の尽力により唐澤山古城本丸跡地に当神社が創建鎮座し、明治23年12月1日、別格官幣社(旧社格)に列せられました。
祭神とご利益
御祭神の藤原秀郷公(生没年不詳、一説には正暦2年9月25日薨去、御寿101歳とある)は、平安時代初期の武士で、俗称田原藤太(俵太)とも呼ばれ、今より千年の昔天慶の乱で平将門の討伐等、功績を上げました。「むかで退治」の伝説や「天慶の乱」の鎮定等から武勇に優れていたことが知られており、その武勲により「勝利の神さま」とも云われています。
唐澤山神社は、勝ち運・運気上昇のご利益に篤いパワースポットです。そのため、勝負や病気・己に勝つ「勝守」や、仕事・就職・金運・商売・スポーツの運気アップ「運気上昇守」などの御守りも人気です。日本一人口が多い全国約200万人の佐藤姓の祖となる人物でもあり、佐藤姓の方には特別な意味を持つ神社といえるでしょう。
唐澤山神社の見どころ・特徴
唐澤山神社は、佐野市の東北部標高242mの険峻な唐沢山の山頂に建てられており、この地は戦国時代に佐野氏の居城であった唐沢山城跡で、山頂から山麓にかけ城郭遺構が良好に残されています。静寂で厳かな雰囲気と優しい陽の光のコントラストに、どこか非日常性を感じる神社です。
建造物・構造の魅力
佐野市富士町・栃本町地内に所在する唐澤山神社につきまして、以下の6件が国登録有形文化財になりました。唐澤山神社本殿(建築年代 明治41年)、唐澤山神社拝殿(建築年代 明治42年)、唐澤山神社中門祝詞屋及び透塀(建築年代 明治42年)、唐澤山神社参拝門(建築年代 明治16年)、唐澤山神社神楽殿(建築年代 大正4年)、唐澤山神社神橋(建築年代 大正13年)となっています。
明治から大正にかけて建築された各建造物は、伝統的な神社建築の様式を受け継ぎながらも、それぞれ特色のある構造美を見せています。朱塗りの美しい社殿は山の緑に映え、参拝者の心を清らかにしてくれます。
国指定史跡・唐沢山城跡の遺構
国指定史跡に指定された東日本有数の山城で、400年以上前に築かれた高石垣など昔の姿を、現在も数多く残しています。194haを超える広大な面積を有した関東屈指の山城として、同城跡は平成26年3月18日に国指定史跡となっています。
「唐沢山城」は、上杉謙信からの攻撃を約10年にわたって9回受けましたが、何度も退けているため関東一の山城と言われるようになりました。永禄7年(1564年)の謙信の書状には「とても険しいところだが、懸命に攻めた」と記されており、上杉謙信に大変だと言わせるほど攻略の難しさを物語っています。
「唐沢山城」は標高240m以上の山の上にもかかわらず、1000年以上枯れない不思議な井戸があります。大炊井戸(おおいのいど)と呼ばれる井戸で、大きさは口径9m、深さ8m以上にもなる大きな井戸です。この不思議な井戸は、山城の重要な水源として機能していた歴史的価値の高い遺構です。
自然・景観の美しさ
「唐澤山神社」では、四季折々で様々な景色を楽しめます。境内は県立自然公園に指定されています。春は桜やツツジ、秋は紅葉と四季折々の景色を楽しむことが出来ます。春は神社までの参道に咲く桜がとても綺麗で、田沼町側の唐沢山登り口から車で走る道路脇に桜がたくさん咲いており、神社に着くまでの道中の桜も見事です。
夏は風鈴が多く飾られ、澄んだ音色で訪れる参拝者を涼しげな気分にさせてくれます。風鈴は佐野市の伝統工芸である天明鋳物で、現存する日本最古の鋳物工芸です。金属製の風鈴なので、高く澄んだ綺麗な音が響き渡ります。そして、秋は紅葉が本当に素晴らしく、夕日と共に辺り一面赤や黄色、オレンジ色に包まれて、まるで別世界に来たような気分になります。
山頂からは関東平野を一望することができ、その壮大な眺望は参拝者の心を清め、神聖な気持ちにさせてくれます。
境内の猫たち
参道のところどころにニャンコがいて、可愛い猫ちゃんもたくさんいることで知られています。境内を自由に歩き回る猫たちは、参拝者を和ませてくれる唐澤山神社の名物となっており、猫好きの方には特に人気のスポットです。猫たちは人懐っこく、参拝の際の癒しの存在として親しまれています。
参拝・拝観案内
唐澤山神社は、この関東ふれあいの道の道すがら立ち寄ることのできる神社で、京路戸峠ハイキングコースから約3キロの道のりです。自然豊かな道中を楽しみながら、唐澤山神社を目指すことができます。山頂という立地のため、境内も階段や巡り歩くスポットが多く、歩きやすい靴での参拝をおすすめします。
参拝作法とマナー
一般的な神社と同様に、鳥居をくぐる際は軽く一礼し、参道の中央を避けて歩きます。手水舎で手と口を清めてから拝殿へ向かい、二拝二拍手一拝の作法で参拝します。勝利の神様として知られる藤原秀郷公に、勝負事や運気上昇、困難に打ち勝つ力を願う参拝者が多く訪れます。
境内にいる猫たちは神社の一部として大切にされていますが、餌付けは控え、静かに見守るようにしましょう。また、国指定史跡に指定された貴重な城跡遺構でもあるため、石垣や井戸などの文化財には触れないよう注意が必要です。
御朱印・お守り情報
書き置きされた可愛らしい見た目の御朱印があり、なんとも珍しい透明タイプの御朱印をいただくことができます。透明の御朱印をいただいた後は、ぜひ唐澤山神社や関東野を背景に写真撮影をするのがおすすめです。御朱印のデザインも季節ごとに変わるため、何度お伺いしても楽しめるスポットです。
勝負や病気・己に勝つ「勝守」や、仕事・就職・金運・商売・スポーツの運気アップ「運気上昇守」などの御守りも人気です。特に受験生やスポーツ選手、ビジネスパーソンなど、何かに挑戦する方々に愛され続けているお守りです。
年中行事・季節のイベント
例祭日は10月25日となっており、年間を通じて様々な祭典・行事が執り行われています。詳細な年中行事については公式サイトでご確認ください。
夏は風鈴が多く飾られた風鈴参道が設置され、佐野市の伝統工芸である天明鋳物の風鈴の澄んだ音色で涼を感じることができます。また、季節ごとに花手水の装飾も行われ、訪れる人々の目を楽しませています。
アクセス・利用情報
ゆったりとハイキングを楽しんだ先では美しい唐澤山神社がお出迎えしてくれます。山頂という立地のため、車でのアクセスが一般的ですが、ハイキングコースを利用した徒歩でのアプローチも人気です。
交通アクセス
佐野駅からタクシーで20分の距離にあります。自家用車の場合、大型車については、田沼方面からの通行をお願いしています。カーブの多い山道を登っていくため、運転には十分注意が必要です。
電車でお越しの方は、JR両毛線・東武佐野線の佐野駅が最寄り駅となります。駅からはタクシーまたはレンタカーの利用が便利です。京路戸峠ハイキングコースから約3キロの道のりで徒歩でのアクセスも可能ですが、相応の体力と時間が必要です。
<住所> 栃木県佐野市富士町1409
拝観時間・料金・駐車場情報
神社への参拝は基本的に年中無休で可能ですが、年末年始は交通規制がありますのでご注意ください。参拝料は無料です。
駐車場は神社周辺に整備されており、無料で利用できます。ただし、桜や紅葉の季節など観光シーズンには混雑が予想されるため、早めの時間帯での参拝がおすすめです。
境内には唐沢山レストハウスがあり、唐沢山名物手打そばなど各種お食事、お飲み物、お土産をご用意しており、テラスからの眺望もお楽しみいただけます。また、唐澤山荘では、春は竹の子料理、秋は松茸料理と、季節のお料理をご用意しております。参拝後の休憩や食事に利用でき、関東平野を望む絶景を眺めながらの食事は格別です。
参照サイト
・唐澤山神社 公式ホームページ:http://karasawayama.com/