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古峯神社|由緒ある天狗信仰の聖地の歴史と見どころ、参拝案内を完全ガイド

古峯神社|由緒ある天狗信仰の聖地の歴史と見どころ、参拝案内を完全ガイド

栃木県鹿沼市の山深い古峯ヶ原に鎮座する古峯神社は、「天狗の社」として全国から崇敬を集める霊験あらたかな神社です。1300年もの歴史を持つこの古社は、日本武尊を祭神とし、天狗信仰の聖地として多くの参拝者が訪れています。

古峯神社の概要・基本情報

古峯神社|由緒ある天狗信仰の聖地の歴史と見どころ、参拝案内を完全ガイド

古峯神社(ふるみねじんじゃ)は、栃木県鹿沼市草久にある神社で、祭神は日本武尊です。天狗が祭神の使いとされ、「天狗の社」としても知られています。大芦川の源流に近く、深い森に囲まれた山間に鎮座し、標高約700メートルの古峯ヶ原という広大な自然の中に位置しています。

この神社の最大の特徴は天狗信仰にあります。神使である天狗は飛翔して崇敬者にふりかかる災厄を除災するという信仰から、天狗の宿として、関東はもとより東北にも広がる信仰圏をもち、講中による参篭も行われています。境内には数多くの天狗の面や威儀物が奉納されており、その迫力ある姿に多くの参拝者が圧倒されます。

歴史と由来

古峯神社の創建は今を去る1300余年の昔、隼人というお方が京都からこの地に移り、尊(御祭神・日本武尊)の御威徳を慕いつつ、京都よりこの古峯ヶ原の淨地に遷座(創祀)申しあげたのが始まりといわれています。

その後、古峯ヶ原は、日光を開かれた勝道上人という僧侶の修行の場となり、上人は古峯の大神の御神威によって、古峯ヶ原深山巴の宿において3ヶ年の修行の後、天応2年(西暦782年)日光の男体山に初めて登頂し大日光開山の偉業を成しとげられました。

神仏習合の時代には日光修験の道場であり、火伏や豊作・村内安全の神として庶民の崇敬を集めるなど、古峯信仰(ふるみねしんこう)の中心となりました。明治初年の神仏分離に伴って仏具は撤去され、祖先石原隼人が祀った日本武尊のみを祭神として「古峯神社」と号したという歴史があります。

祭神とご利益

古峯神社の御祭神は日本武尊(ヤマトタケルノミコト)です。火伏(火防)の神として知られるほか、豊作、家内安全、村内安全などの神として尊崇を集めています。神徳として、開運、火防をはじめ、海上守護、五穀豊穣、交通安全、営業繁栄、身体健全など、あらゆる心願成就をみちびくとされています。

特に興味深いのは、『下野神社沿革史』が載せる神社の縁起によれば、建久年間(1190年 – 1199年)に那須郡のある村で雀による稲への害が著しかった際、村の老人の夢に白衣の翁が現れ、古峯の大神に祈請せよと告げた。村の代表者が参詣して神符を持ち帰るとたちまち災いは消滅した、と伝えており、霊験あらたかな神とされたという由来からも、その霊験の強さが伺えます。

古峯神社の見どころ・特徴

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古峯神社には数多くの見どころがありますが、特に天狗信仰に関する展示や自然景観が参拝者の心を捉えて離しません。境内の随所で天狗の存在を感じることができ、他の神社では体験できない独特の雰囲気に包まれています。

天狗信仰の聖地としての魅力

古峯神社最大の特徴は、全国でも類を見ない天狗信仰の聖地であることです。境内には大小様々な天狗の面が数多く奉納されており、その迫力ある表情は参拝者に強い印象を与えます。鼻の長い天狗を「大天狗」、黒いくちばしを持つ天狗を「烏天狗」と呼び、根深い民間信仰を集めてきました。

本殿内部にも多数の天狗の面や威儀物が展示されており、参拝者は実際に間近でその存在感を体感することができます。これらの天狗は単なる装飾品ではなく、災厄から身を守る神の使いとして信仰の対象となっています。

建造物・境内の特徴

古峯神社の境内は、山深い自然の中に調和するように配置された建造物群が特徴的です。本殿は伝統的な神社建築の美しさを保ちながら、天狗信仰という独特の要素が随所に表現されています。

参道には高さ約25メートルの大鳥居が立ち、山間部にある神社としては非常に立派な構えとなっています。また、宿坊施設も充実しており、最大350人もの参拝者を受け入れることができる大規模な設備を有しています。

自然・景観の美しさ

大芦川の源流に近く、深い森に囲まれた山間に鎮座する古峯神社は、四季を通じて美しい自然景観を楽しむことができます。標高約700メートルという立地から、特に秋の紅葉時期には山全体が色づき、神社の神秘的な雰囲気をさらに高めています。

境内周辺の森林は古くから神域として保護されてきたため、原生林に近い自然環境が保たれています。参拝の際には、都市部では体験できない清浄な空気と静寂に包まれ、心身ともにリフレッシュすることができます。

参拝・拝観案内

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古峯神社での参拝は、一般的な神社とは異なる独特の作法や楽しみ方があります。特に天狗信仰に基づく特別な体験や、全国的に有名な御朱印など、この神社ならではの魅力を十分に味わうことができます。

参拝作法とマナー

古峯神社での参拝は基本的な神社参拝の作法に従いますが、天狗信仰の聖地として特別な敬意を払うことが大切です。本殿での参拝の際は、天狗の神威に対して心からの敬意を表し、災厄除けや心願成就を祈願します。

境内には多数の天狗の面や威儀物が展示されているため、これらを撮影する際は他の参拝者への配慮を忘れずに行いましょう。また、宿坊施設を利用する場合は、神域での宿泊としてふさわしい品格のある行動を心がけることが重要です。

年中行事・季節のイベント

古峯神社では年間を通じて様々な祭事が執り行われています。1966年(昭和41年)に古峯神社と日光山興雲律院の共催により、華供峯が「巴祭」として復興されています。この巴祭は、神社の歴史的な祭事として現在も継続されており、多くの信徒が参加します。

16:30〜17:00頃、巫女による舞が奉奏されているので、早めの到着がおすすめです。この神楽は古峯神社の伝統的な奉納行事の一つで、参拝者は荘厳な雰囲気の中でその美しさを鑑賞することができます。

御朱印・お守り情報

古峯神社の御朱印は全国的に非常に有名で、複数の書き手によって記帳される天狗の図柄は約30種。ひとつひとつ丁寧に描かれるため、記帳には30〜40分掛かり、人気の図柄は数カ月待ちのものもあります。

お急ぎの方は印刷された図柄から好きなものを選んで、ご朱印を授かることもできます。御朱印の初穂料は各500円となっており、天狗の迫力ある図柄が描かれた御朱印は、参拝の記念として多くの人に愛されています。これらの御朱印は単なる記念品ではなく、天狗の加護を受けるための霊的な意味を持つものとして大切に扱われています。

古峯園(庭園)の魅力

大芦川の清流を引き、広大な自然の地形を生かして造られた回遊式の日本庭園である古峯園は、古峯神社の神苑として親しまれています。庭匠・岩城亘太郎氏が大芦川の清流を引き、広大な山々に囲まれた自然の地形を巧みに生かして、約3年の歳月を経て完成させた約30,000坪の日本庭園です。

この庭園は古峯神社参拝の際の重要な見どころの一つとなっており、参拝後にゆったりとした時間を過ごすことができる憩いの場として多くの人に愛されています。山間部という立地を活かした自然との調和が美しく、都市部では味わえない贅沢な時間を提供してくれます。

日本庭園の美しさと楽しみ方

園内には池や滝があり、茶室や茶屋も配され、また季節の花も多いので、四季折々に私たちを楽しませてくれそうです。園内に入ると周囲の山々までが庭園の一部のように感じられ、さらに広大な庭園に迷い込んだかのような錯覚に陥りますという特徴的な設計となっています。

園内には静かな雰囲気で抹茶がいただける茶室や、地元の食材を使用した食事や甘味がいただける茶店があります。参拝の疲れを癒しながら、美しい庭園を眺めつつ一息つくことができる理想的な空間が用意されています。

季節の見どころ

古峯園は四季を通じて異なる表情を見せる美しい庭園です。3〜4月には梅や桜、4〜5月には新緑、6〜7月には菖蒲や紫陽花など、四季折々の風景が広がります。桜に始まり、新緑、つつじ、花しょうぶ、夏のまばゆい緑を経た後には真っ赤な世界がやってきます。

特に秋の紅葉時期は古峯園の最も美しい季節とされており、毎年、見頃を迎える10月下旬から11月初旬の時期は、多くの人でにぎわいます。山間部という立地のため、平地よりも早く紅葉が始まり、より鮮やかな色彩を楽しむことができます。

参籠(宿坊)体験

古峯神社では参籠(さんろう)と呼ばれる宿泊体験を提供しており、これは神社の大きな特色の一つとなっています。日常をを離れて身を清め、心を安らかに鎮めて、御神徳を賜ることができる、宿泊施設です。現代の忙しい日常から離れ、神域で過ごす一夜は特別な体験となるでしょう。

この参籠制度は古峯神社の長い歴史の中で育まれてきた伝統的なものであり、多くの信仰者が心の安らぎと神の御加護を求めて利用しています。約350人が宿泊できる大規模な施設で、夏の季節は子どものための林間学校として使われるなど、いろいろな参拝者が古峯神社の歴史や文化に触れています。

宿坊での特別体験

現在では「俗塵を離れて身を清め、心安らかに鎮めて大神様の御神徳を賜ることができるよう」にと一般の方でも宿泊ができます。宿坊での生活は、普段の生活とは異なる清浄な環境の中で過ごす貴重な機会となります。

宿泊施設内には天狗の面や威儀物などが展示されており、滞在中も常に天狗信仰の雰囲気を感じることができます。夜間の静寂な境内で過ごす時間は、都市部では決して味わうことのできない神聖な体験となるでしょう。

朝の祈祷と御直会

宿泊者は翌朝一番のご祈祷に参列し、朝の静かなひとときを過ごすこともできます。宿泊した翌朝黎明に行われる一番祈祷を受けて下山する慣わしは創始以来行われており、古峯神社最大の特色でもあります。

神に供えた飲食物を神とともにいただく儀式、直会(なおらい)。神饌料理を中心とした、季節ごとに変わる昼食をいただくことができます。御膳に付く、けんちん汁は地元の食材もふんだんに使われている、人気の一品です。この御直会は参拝の重要な要素の一つであり、神様とのつながりを深める意義深い体験となります。

アクセス・利用情報

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古峯神社は山間部に位置するため、事前にアクセス方法をしっかりと確認してから訪問することが重要です。公共交通機関と自家用車のどちらでもアクセス可能ですが、それぞれに特徴がありますので、ご自身の状況に合わせて最適な方法を選択しましょう。

交通アクセス

公共交通機関を利用する場合、JR鹿沼駅からバスで60分、リーバス古峰原線「古峯神社」下車、または東武新鹿沼駅からバスで50分、リーバス古峰原線「古峯神社」下車となります。バスは1時間に1本程度の運行となっているため、事前に時刻表を確認することをお勧めします。

自家用車でのアクセスは、東北道鹿沼ICから車で60分、東北道栃木ICから車で55分となります。山道のドライブは景色が美しく、特に紅葉の季節には道中も楽しめますが、冬季は路面状況に注意が必要です。

<住所> 〒322-0101 栃木県鹿沼市草久3027

拝観時間・料金・駐車場情報

古峯神社の参拝は基本的に年中可能で、祈祷時間は8:00〜17:00(時間内随時)となっています。古峯園の拝観については、開園時間が9:00〜17:00(冬期は9:00〜16:00)で休園は不定休です。

古峯園の入園料は大人500円、小人200円(団体割引10名から1割引)となっています。神社の参拝自体には料金はかかりませんが、古峯園を見学する場合は別途入園料が必要です。

駐車場については詳細な情報の記載はありませんが、大型の参拝者用駐車場が整備されており、大型バスでの参拝も可能となっています。ただし、紅葉シーズンや週末などの繁忙期には混雑が予想されるため、早めの到着をお勧めします。

参照サイト

・古峯ヶ原古峯神社 公式ホームページ:http://www.furumine-jinjya.jp/
・鹿沼市観光情報サイト「鹿沼日和」:https://kanuma-kanko.jp/purpose/古峯神社/
・とちぎ旅ネット:https://www.tochigiji.or.jp/spot/s4837

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