
西野神社|縁結び・安産の御利益で知られる札幌のパワースポット、歴史と見どころを完全ガイド
札幌市西区に鎮座する西野神社は、縁結び・安産のご利益で広く知られる由緒ある神社です。明治18年の創建以来、地域の人々に愛され続け、近年では札幌観光協会認定のパワースポットとして、全国から多くの参拝者が訪れています。豊玉姫命を主祭神とする美しい境内で、心願成就を祈願してみませんか。
西野神社の概要・基本情報
西野神社は札幌市西区平和1条3丁目に鎮座し、西野・平和・福井の3地区を氏子区域とする地域の鎮守神です。旧社格は村社で、神社本庁包括下の北海道神社庁札幌支部管内に属しています。境内面積は3,678平方メートルを誇り、緑豊かな鎮守の森に囲まれた神聖な空間が広がっています。
現在では縁結びや安産の神社として全国的に知られるようになり、特に平成20年代前半以降は若い女性の参拝者が急増しています。また安産祈願の吉日とされる戌の日には、安産を願う妊婦や夫婦で境内が賑わう光景が見られます。
歴史と由来
西野地域の開拓は明治18年(1885年)、故郷から産土神を抱いて渡道した五戸の入植者達によって開始され、この五戸の人々が開拓の守護神として三柱を奉斎する小祠を当時の西野地域の中心とおぼしき所に建てたのが、西野神社の起こりとされます。
明治32年(1899年)1月、右股(現在の平和地区)、左股(現在の福井地区)、広島(現在の西野地区)の各集落の小祠を合祀して、西野全域統合の神社として社号を西野神社としました。同年7月には境内地として地域住民から土地の寄付を受け、大正5年には社殿が新築されています。
昭和4年1月には無格社から村社に列格され、同年7月に神饌幣帛料供進神社の指定を受けました。昭和58年の創祀百周年記念事業では、幣殿の造営、拝殿の増築、社殿屋根の銅板への葺き替えなど大規模な増改築が行われ、現在の境内の様相が整えられました。
祭神とご利益
西野神社の御祭神は豊玉姫命(とよたまひめのみこと)、鵜草葺不合命(うがやふきあえずのみこと)、譽田別命(ほんだわけのみこと)の三柱です。
主祭神である豊玉姫命は海神・綿津見神の娘で、山幸彦と結婚し鵜草葺不合命を産んだ神様として知られています。縁結び・安産・育児の神として特に信仰が厚く、開運や海上安全のご利益もあるとされています。
鵜草葺不合命は豊玉姫命と山幸彦の息子で、初代天皇である神武天皇の父にあたります。縁結びや安産・子育ての神として祀られています。
譽田別命は応神天皇のことで、八幡神としても信仰されており、武運長久や勝利、勝運上昇など様々なご利益があると言われています。
西野神社の見どころ・特徴
西野神社の境内は四季折々の美しさを見せ、訪れる人々の心を癒やしています。神明造りの社殿を中心とした境内には、歴史を物語る建造物や自然の恵みが調和し、神聖な雰囲気を醸し出しています。特に近年整備された施設と古くからの自然が見事に融合し、多くの参拝者に愛される空間となっています。
社殿と境内の魅力
西野神社の社殿は神明造りで、社殿面積は37.5坪(124平方メートル)を有しています。昭和58年の大規模増改築により現在の姿となった社殿は、幣殿の造営、拝殿の増築、銅板による屋根の葺き替え、回廊や欄干の増設などが行われ、荘厳で美しい佇まいを見せています。
令和元年には新たに儀式殿が完成し、秋の例祭では福井ばやしの奉納が行われる場所として活用されています。福井ばやしは福井地区の最初の入植者が福井県出身だったことが縁となり、昭和50年代に同県の剣神社に伝わる明神ばやしを継承したもので、地域の文化的な特色を表しています。
社務所をはじめとする各施設も同時期に新築・改築され、参拝者が快適に過ごせる環境が整備されています。
創祀120周年記念碑と槐の木
社殿の手前にある、戯れる犬たちが印象的な石碑は、平成17年(2005年)の創祀120周年を記念して建てられたものです。この記念碑は子宝・安産・健康を祈願することができ、多くの参拝者が手を合わせています。
境内左側の参道にある「槐(えんじゅ)の木」は、縁結びのお願いをしながら撫でるとご利益があると言われています。この槐の木は縁結びのパワースポットとして特に人気で、多くの女性参拝者が願いを込めて触れていく姿が見られます。
緑豊かな鎮守の森
境内は緑豊かな鎮守森が広がり、季節ごとの木や花が鮮やかで、すがすがしく神聖な空気が心地良い環境となっています。都市部にありながら自然の恵みを感じられる貴重な空間で、四季の移ろいとともに異なる表情を見せてくれます。
春には桜が咲き誇り、夏には青々とした緑陰が涼を提供し、秋には美しい紅葉が境内を彩ります。冬には雪化粧した境内が幻想的な美しさを演出し、一年を通じて参拝者の心を癒やしています。
参拝案内
西野神社への参拝は一年を通じて可能で、多くの方が心願成就を祈って訪れています。正しい参拝作法を心がけることで、より清らかな気持ちで神様にお参りすることができます。また年間を通じて様々な行事が執り行われ、地域の文化と信仰が息づく貴重な機会を提供しています。
参拝作法とマナー
神社での参拝は、まず鳥居をくぐる前に一礼することから始まります。参道は中央を避けて歩き、手水舎で心身を清めてから拝殿に向かいましょう。手水の作法は、右手で柄杓を取り左手を清め、左手に持ち替えて右手を清め、再び右手に持ち替えて左手に水を受けて口をすすぎます。
拝殿では「二拝二拍手一拝」の作法でお参りします。賽銭を納めた後、二回深く拝礼し、胸の前で二回拍手を打ち、最後にもう一度深く拝礼します。願い事をする際は、まず自分の住所氏名を心の中で告げ、日頃の感謝を述べてから願い事をお伝えするのが良いとされています。
参拝後は来た道を振り返らずに帰るのが習わしです。境内では静かに過ごし、他の参拝者への配慮も忘れずに行いましょう。
年中行事・季節のイベント
西野神社の例祭は9月15日で、現在は敬老の日の前の日曜日に斎行されています。例祭当日には三基の神輿(京神輿・江戸神輿・子供神輿)が氏子区域を渡御し、地域を挙げてのお祭りとなります。
3月(毎年ひな祭りの直後の日曜日)に執り行われる人形供養祭(人形清祓・お焚き上げの神事)は全国的にも有名です。この行事では人形やぬいぐるみに感謝の気持ちを込めて供養し、お焚き上げを行います。受付期間は10月1日から11月30日までで、多くの方が大切にしていた人形を持参されます。
安産祈願については戌の日が特に吉日とされ、妊婦やご夫婦での参拝が多く見られます。また子宝祈願は子の日、病気平癒は申の日が良いとされており、暦に合わせた参拝をされる方も多くいらっしゃいます。
御朱印・お守り情報
御朱印は常時受付しており、受付時間は午前9時から午後4時30分までです。原則として、別紙(書き置き)をお渡しする形でのみ対応しています。ただし、西野神社オリジナルの御朱印帳を受けられた方で希望する方にのみ、その御朱印帳の最初のページにだけ直接押印・墨書をしています。
西野神社では400種類以上もあるお守りを通年で頒布しており、自分に合ったものを見つけることで人生に寄り添ってくれる心強い味方となっています。縁結び、安産、厄除け、勝運上昇など様々なご利益のお守りが用意されており、遠方の方には郵送での対応も行っています。
お守りの郵送や予約については、公式ホームページの「お守りのご案内」ページから申し込みが可能です。特に人気の高いお守りについては、事前に確認されることをお勧めします。
アクセス・利用情報
西野神社は札幌市西区の住宅街に位置しながら、公共交通機関でも自家用車でもアクセスしやすい立地にあります。周辺には駐車場も完備されており、遠方からの参拝者にも配慮された環境が整っています。
交通アクセス
公共交通機関をご利用の場合、地下鉄とバスを乗り継いでのアクセスが便利です。地下鉄発寒南駅から「西42」西野平和線「平和の滝入口」行きに乗車し、約25分で「平和1条3丁目」停留所下車となります。また、地下鉄琴似駅やJR琴似駅からJR北海道バス(琴42)に乗車し、同じく「平和1条3丁目」停留所で下車することも可能です。
自家用車でお越しの場合は、札樽自動車道新川インターチェンジから約19分の距離にあります。手稲右股通(平和の滝に通じる道路)沿いに位置し、札幌市西消防署平和出張所の真向かいという分かりやすい立地です。
北海道神宮や北海道神社庁からは車で約10分の距離にあり、札幌市内の他の神社と合わせて参拝される方も多くいらっしゃいます。
拝観時間・料金・駐車場情報
西野神社の境内は基本的に無料で参拝できます。御朱印の受付時間は午前9時から午後4時30分までとなっており、この時間内であれば社務所での各種対応を受けることができます。
駐車場は3箇所に分散して設置されており、合計で約50台の駐車が可能です。秋季例祭や年末年始などの混雑時には、3箇所とは別に臨時駐車場も開設され、多くの参拝者に対応しています。駐車料金は無料です。
祈祷を希望される場合は事前予約が推奨されており、公式ホームページの申込みフォーム内のカレンダーで「祈祷受付」と表示されている時間から選択して予約することができます。
<住所> 〒063-0021 北海道札幌市西区平和1条3丁目1番3号
参照サイト
・西野神社 公式ホームページ:https://nishinojinja.or.jp/
・北海道神社庁:https://hokkaidojinjacho.jp/西野神社/