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天野山金剛寺本坊庭園|美しい日本庭園の魅力と見どころ、拝観案内を徹底紹介

天野山金剛寺本坊庭園|美しい日本庭園の魅力と見どころ、拝観案内を徹底紹介

大阪府河内長野市の天野山金剛寺本坊庭園は、真言宗の古刹に佇む美しい枯山水庭園です。奈良時代に聖武天皇の勅願により行基によって開かれ、平安時代には弘法大師空海の修行の地としても知られる歴史ある寺院の境内に、室町時代に作庭された苔の美しい枯山水庭園があります。南北朝時代の歴史舞台となった格式高い寺院で、四季を通じて心安らぐ庭園美を楽しむことができます。

天野山金剛寺本坊庭園の概要・基本情報

天野山金剛寺本坊庭園|美しい日本庭園の魅力と見どころ、拝観案内を徹底紹介

天野山金剛寺本坊庭園は、大阪府河内長野市天野町にある真言宗御室派の大本山である天野山金剛寺の本坊に位置する庭園です。高野山が女人禁制だったのに対して女性も参詣ができたため、「女人高野」とも呼ばれています。

歴史と由来

金剛寺の創建は奈良時代に聖武天皇の勅願により行基により開かれた古刹で、約1300年の歴史を誇ります。平安時代には弘法大師空海の修行の地にもなり、南北朝時代には後村上天皇が金剛寺に現存する”食堂”で朝廷を運営するなど南朝方の拠点として重要な役割を果たしました。一方で、北朝方の光厳上皇、光明上皇、崇高上皇らがこの本坊の奥殿を”北朝御座所”として滞在されたこともあり、まさに南北朝動乱の舞台となった場所です。

作庭の背景と様式

本坊庭園は室町時代に作庭され、その後桃山時代に阿波国徳島藩主・蜂須賀家政が改修、そして江戸時代に雪舟流の家元・谷千柳が現在の姿に改修したとされます。パンフレットでは”草行山水自然形の庭園”と説明されており、自然の美しさを表現した独特の様式を持っています。

天野山金剛寺本坊庭園の見どころ・特徴

天野山金剛寺本坊庭園|美しい日本庭園の魅力と見どころ、拝観案内を徹底紹介

本坊庭園は伽藍エリアとは別の有料拝観区域にあり、歴史的価値と芸術的価値を兼ね備えた見事な庭園です。

庭園の構造と魅力

広い範囲が美しい苔に覆われた枯山水庭園で、苔の中にあるツツジ・サツキの刈り込みや飛び石が配置されています。その中に時折、石組により亀島や枯滝石組などが表現されており、水を使わずに自然の風景を見事に表現した枯山水の真髄を感じることができます。

自然・景観の美しさ

四季折々の花を眺めながら、深いみどりの中に身を置くと、心が静かになります。鳥の声や風の音が、しっかりと聴こえてきますと紹介されているように、季節ごとに異なる美しさを見せてくれます。特に美しい苔に覆われた庭園は、緑の豊かさと静寂な空間を提供し、心を落ち着かせる効果があります。

文化財としての価値

多くの建造物が国登録有形文化財となっている本坊(観蔵院)の一部として、庭園も高い文化的価値を持っています。本坊には庭園以外では宝物殿があり、その中では国重文クラスの仏像や書物などの文化財が展示されており、庭園鑑賞と併せて貴重な文化財を見学することができます。

拝観案内

天野山金剛寺本坊庭園|美しい日本庭園の魅力と見どころ、拝観案内を徹底紹介

天野山金剛寺本坊庭園は、寺院参拝と合わせて楽しむことができる貴重な庭園です。静寂な空間で心を落ち着けながら、歴史と自然の調和を感じることができます。

拝観のポイントと楽しみ方

庭園の拝観は本坊エリアの受付で拝観券を確認してから入場します。拝観料は、伽藍のみ200円、本坊庭園400円、大人のみ共通500円があり共通券を購入することをおすすめします。広い範囲が美しい苔に覆われた枯山水庭園では、ツツジ・サツキの刈り込みや飛び石の配置、石組による亀島や枯滝石組などの表現に注目してください。水を使わずに自然の風景を表現した枯山水の技法を間近で感じることができます。

庭園の南端には奥殿があり、南北朝期に幽閉された北朝三上皇の御座所となった建物を見学することも可能です。庭園の片隅にある持仏堂では、本尊不動明王立像も拝観できます。

季節の見どころ

春にはツツジやサツキが美しく咲き誇り、夏には緑豊かな苔が一層鮮やかに映えます。秋には周辺の紅葉と相まって美しい景観を楽しむことができ、冬には静寂な雪景色の中で枯山水の趣を深く味わえます。四季折々の花を眺めながら、深いみどりの中に身を置くと、心が静かになりますと表現されているように、どの季節に訪れても異なる美しさに出会えます。

寺院参拝との組み合わせ

金剛寺は有料拝観区域が伽藍エリアと本坊・観蔵院エリアの2つに分かれており、両方を見学することで寺院の全貌を理解できます。伽藍エリアでは、境内の多宝塔は平安時代後期の建立で、日本最古の多宝塔であると同時に大阪府最古の木造建築物を見ることができます。金堂には国宝の木造大日如来坐像、木造不動明王坐像、木造降三世明王坐像が収められており、春と秋の特別公開時には拝観が可能です。

また、御朱印も受付していますので拝観時にお願いすると良いとのことで、記念として御朱印をいただくこともできます。

アクセス・利用情報

天野山金剛寺本坊庭園|美しい日本庭園の魅力と見どころ、拝観案内を徹底紹介

天野山金剛寺本坊庭園へのアクセスは公共交通機関または自家用車で可能です。自然豊かな立地にあるため、事前にアクセス方法を確認してから訪問することをおすすめします。

交通アクセス

電車とバスを利用する場合は、近鉄長野線・南海高野線 河内長野駅より路線バス「天野山」「門前」バス停下車 徒歩5分でアクセスできます。ただし、平日は1時間に1本しかありませんのでバスの時刻表を事前に確認することが重要です。

自転車でのアクセスも可能で、河内長野駅より約6km(駅前にレンタサイクルあり)となっています。行きは結構上り坂もありますが、電動アシスト自転車を利用すれば比較的スムーズに到着できます。

タクシーを利用する場合は、河内長野駅から約15分程度で到着します。

<住所> 〒586-0086 大阪府河内長野市天野町996

拝観時間・料金・駐車場情報

拝観時間は9:00〜16:30となっています。

拝観料金は以下の通りです:

  • 伽藍のみ:200円
  • 本坊庭園のみ:400円
  • 共通券(大人):500円

寺院の全貌を理解するためには、伽藍エリアと本坊庭園の両方を見学できる共通券の購入をおすすめします。

駐車場は有料で500円(現金支払いのみ)となっています。

詳細な拝観情報や特別公開の日程については、公式サイトで事前に確認することをおすすめします。

参照サイト

・天野山金剛寺 公式ホームページ:https://amanosan-kongoji.jp/
・天野山金剛寺本坊庭園 – 庭園情報メディア【おにわさん】:https://oniwa.garden/amanosan-kongoji-temple-天野山金剛寺庭園/

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