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那須神社|那須与一ゆかりの古社の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド

那須神社|那須与一ゆかりの古社の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド

栃木県大田原市に鎮座する那須神社は、源平合戦で名を馳せた弓の名手・那須与一が戦勝祈願を行ったことで知られる歴史ある古社です。仁徳天皇の時代に創建されたと伝わる1600年余りの歴史を誇り、国指定重要文化財の本殿と楼門をはじめとする貴重な文化財が数多く残されています。松尾芭蕉も『おくのほそ道』で訪れた名所としても親しまれ、現在も多くの参拝者が訪れる栃木県屈指のパワースポットです。

那須神社の概要・基本情報

那須神社|那須与一ゆかりの古社の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド

那須神社は正式には「那須神社」と称し、かつては「金丸八幡宮」や「余瀬八幡宮」とも呼ばれていた由緒ある神社です。現在の大田原市南金丸に位置し、杉並木に囲まれた荘厳な境内は国の名勝「おくのほそ道の風景地」にも指定されており、往時の面影を今に伝えています。

境内には樹齢450年ともいわれる御神木の大杉をはじめ、樹齢200年を超える杉の大木が立ち並び、栃木県の金丸緑地環境保全地域の一部となっています。これらの古木に包まれた神聖な雰囲気は、多くの参拝者に深い印象を与え続けています。

歴史と由来

那須神社の創建は、仁徳天皇(313~399年)の時代に下野国造の奈良別命(ならわけのみこと)が下野国の鎮護のために金瓊(きんけい)(黄金の玉)を埋めて塚を築き、祠を建立したことに始まると伝えられています。この金瓊を埋めた場所は「金丸塚」と呼ばれ、現在の金丸という地名の由来にもなっています。

その後、延暦年中(782~806年)には、征夷大将軍坂上田村麻呂が宇佐八幡宮の御霊を勧請して八幡宮に改めたとされ、この時期から八幡神を祀る神社として地域の信仰を集めるようになりました。

平安時代末期の源平合戦の際には、弓の名手として名高い那須与一宗隆が当社に戦勝祈願を行いました。屋島の戦いで扇の的を射落とす際、「南無八幡大菩薩」と心に念じた神社がまさにこの那須神社であり、与一の活躍により神社の名声は全国に広まりました。文治3年(1187年)には与一により社殿が再建され、以来那須氏累代の氏神として篤く崇敬されました。

戦国時代から近世にかけては、黒羽城主大関氏の代々の氏神として信仰され、現在の本殿は寛永18年(1641)頃、楼門は同19年に三代大関高増により再建されたとされています。明治6年(1873年)に現在の「那須神社」に改称し、現在に至っています。

祭神とご利益

那須神社の主祭神は応神天皇です。応神天皇は八幡神として武神・勝負の神として広く信仰されており、特に武芸上達や勝負運、厄除けにご利益があるとされています。

配神として高龗神(たかおかみのかみ)、別雷命、大己貴命、少彦名命、稲倉魂命、須佐之男命、火産霊神、武甕槌命が祀られており、これらの神々により多様なご利益を授かることができます。

特に那須与一の故事にちなみ、一矢必中で願いを射止め福を招き災いを切り裂くとして必勝祈願や心願成就の神徳で知られています。現在も受験合格、就職成就、スポーツでの勝利祈願など、様々な願いを持つ参拝者が全国から訪れています。

また、八幡神としての厄除けや交通安全、無病息災、開運招福のご利益も篤く信仰されており、地域の人々にとって身近な信仰の対象として親しまれています。

那須神社の見どころ・特徴

那須神社|那須与一ゆかりの古社の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド

那須神社の最大の特徴は、国指定重要文化財に指定されている歴史ある建造物群です。特に本殿と楼門は、中世から近世への転換期を代表する貴重な建築として高く評価されており、建築史上でも重要な価値を持っています。

境内全体が「おくのほそ道の風景地」として国の名勝に指定されていることからも分かるように、松尾芭蕉が実際に目にした江戸時代の風景が今なお保たれており、歴史的な価値と自然の美しさが調和した稀有な空間となっています。

建造物・構造の魅力

那須神社で最も注目すべきは、平成26年1月27日に国指定重要文化財に指定された本殿・楼門・附銅棟札(本殿附)・石燈籠・手水舟です。これらの建造物は江戸時代初期の建築技術の粋を集めた傑作として評価されています。

本殿は三間社流造の形式で、柱や長押(なげし)・桁(けた)・虹梁(こうりょう)などに施された様々な繫文様(つなぎもんよう)の彩色や金箔押(きんぱくおし)はいずれも当初のもので、華やかな桃山風の意匠が特徴的です。特に沢瀉(おもだか)の丸紋彫物(まるもんほりもの)は大関氏の定紋(じょうもん)で、造形的にも秀逸とされており、当時の武家文化を物語る貴重な装飾となっています。

楼門は朱塗りの美しい建造物で、禅宗様を基調とし全体を彩色や絵画で装飾しており、その意匠は独創的で質が高いと評価されています。江戸時代初期の建築技術と装飾技法を現在に伝える貴重な遺構として、建築史上でも重要な意味を持っています。

境内に配置された石燈籠や手水舟も同時期の建造で、芭蕉が実際に目にした歴史的な風致景観を今に伝えるものとして、文学史的な価値も併せ持っています。

自然・景観の美しさ

那須神社の境内は、樹齢450年ともいわれる御神木をはじめとする杉並木が立ち並び、神聖な雰囲気に満ちています。これらの古木は栃木県の金丸緑地環境保全地域の一部となっており、貴重な自然環境として保護されています。

特に参道に続く杉並木は圧巻で、高くそびえ立つ巨木が作り出す自然のトンネルは、参拝者に神域への入口であることを強く印象づけます。四季を通じて美しい景観を楽しむことができ、特に新緑の季節や紅葉の時期には多くの参拝者や観光客が訪れます。

また、境内から見渡せる周辺の田園風景も美しく、古代から続く那須野の風土を感じることができます。現代的な建物に囲まれることなく、自然に囲まれた立地は、都市部では味わえない静寂と安らぎを提供しています。

文化財・重要な所蔵品

那須神社には国指定重要文化財以外にも多くの貴重な文化財が保管されています。最も有名なのは、那須与一が奉納したといわれる太刀で、現在は那須与一伝承館に寄託されています。この太刀は源平合戦での与一の活躍を物語る貴重な史料として、多くの歴史愛好家の注目を集めています。

また、県指定有形文化財として銅製鰐口(文和・天正)が指定されており、これらは中世から近世にかけての神社の格式の高さを物語る貴重な品々です。

神社に伝わる文書類も豊富で、附の銅板銘札の銘文に、寛永18年(1641)夏に大関土佐守高増(とさのかみたかます)が施主となって八幡宮を建立したことや、大工名・鍛冶名も記されているなど、建造物の建立経緯を詳細に知ることができる史料が残されています。

これらの文化財は、那須神社が単なる地方の神社ではなく、古代から近世にかけて政治的・文化的に重要な役割を果たしてきた歴史を物語る貴重な証拠となっています。

参拝案内

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那須神社での参拝は、八幡神を祀る神社としての伝統的な作法に従って行います。特に那須与一ゆかりの神社として、武芸上達や勝負運を願う参拝者が多く訪れることから、心を込めた丁寧な参拝を心がけることが大切です。

境内は神聖な空間として厳格に管理されており、参拝時には静粛を保ち、他の参拝者への配慮を忘れないようにしましょう。また、国指定重要文化財や天然記念物級の古木が点在しているため、これらの文化財や自然環境を大切に扱うことも重要です。

参拝作法とマナー

那須神社での参拝は、一般的な神社の作法に従います。鳥居をくぐる際は軽く一礼し、参道は中央を避けて歩きます。手水舎で清めを行った後、拝殿前で二拝二拍手一拝の作法で参拝します。

特に那須神社では、那須与一が戦勝祈願を行った歴史から、必勝祈願や心願成就を願う参拝者が多く見られます。お願い事をする際は、具体的で真摯な気持ちを込めて祈願することが大切です。

本殿や楼門は国指定重要文化財のため、建物に直接触れることはできませんが、その荘厳な姿を拝観することで、歴史の重みと神聖な雰囲気を感じることができます。写真撮影は可能ですが、他の参拝者の迷惑にならないよう配慮し、フラッシュの使用は控えましょう。

年中行事・季節のイベント

那須神社の最も重要な年中行事は、毎年9月15日(敬老の日)に開催される例大祭です。この例大祭は、那須与一が屋島の戦いで活躍したことにちなんで、古式ゆかしく流鏑馬(やぶさめ)が奉納されることで有名です。

流鏑馬神事では、騎手が疾走する馬上から三つの的に矢を射る勇壮な技を披露し、多くの見物客が訪れます。これは文治元年(1185年)に那須与一が屋島での戦功により那須の総領となった際の故事に由来する伝統行事で、現在も古式に則って執り行われています。

例大祭では流鏑馬のほか、永代々神楽(市指定無形民俗文化財)や獅子舞(市指定無形民俗文化財)も奉納されます。獅子舞は大関増清が応永年間(1394~1428年)に余瀬に白旗城を築城した際、地鎮として舞われたものが起源とされており、地域の歴史を色濃く反映した貴重な民俗芸能です。

春と秋にはそれぞれ例大祭が行われ、地域の人々にとって重要な信仰行事となっています。また、正月三が日には多くの初詣客が訪れ、新年の祈願を行います。

御朱印・お守り情報

那須神社では、参拝の記念として御朱印を授与しています。御朱印は神職により帳面に直接書いていただけますが、待ち人数によってはお時間をいただく場合があります。御朱印帳をお持ちでない方には、神社で御朱印帳も購入できます。

お守りは、源平屋島の戦いで扇の的を射落とした那須与一にあやかり、一矢必中で願いを射止め福を招き災いを切り裂くという意味を込めた「心願成就(必勝)御守」(初穂料1,000円)が特に人気です。これは財布などに入れて大切に持ち歩くタイプのお守りで、受験や就職、スポーツなどでの勝負運を願う方に愛されています。

その他、厄除け御守(初穂料1,000円)、交通安全御守、無病息災御守、開運招福御守なども取り揃えており、様々な願いに対応しています。

絵馬は「那須与一絵馬」(初穂料1,000円)が特徴的で、弓を引く与一の姿が描かれており、祈願成就の願いを奉納することができます。

アクセス・利用情報

那須神社|那須与一ゆかりの古社の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド

那須神社は栃木県大田原市南金丸に位置し、公共交通機関と自家用車の両方でアクセス可能です。隣接する「道の駅 那須与一の郷」との併設により、参拝と観光を組み合わせて楽しむことができる立地となっています。

神社周辺は自然豊かな環境に恵まれており、四季を通じて美しい景観を楽しみながら参拝することができます。特に春の新緑や秋の紅葉の時期には、多くの参拝者や観光客で賑わいます。

交通アクセス

公共交通機関をご利用の場合は、JR西那須野駅から関東自動車の五峰の湯線バスに乗車し、「八幡神社前」バス停で下車してください。バスの所要時間は約30分です。また、JR那須塩原駅からは大田原市営バスの那須塩原線をご利用いただき、「道の駅那須与一の郷」バス停で下車することも可能で、所要時間は約50分となります。

自家用車でお越しの場合は、東北自動車道西那須野塩原インターチェンジから約30分の距離にあります。国道400号線を大田原方面に向かい、案内標識に従って進んでください。

最寄り駅からの距離を考慮すると、自家用車でのアクセスが便利ですが、公共交通機関をご利用の際は事前にバスの運行時刻をご確認いただくことをおすすめします。

<住所> 〒324-0012 栃木県大田原市南金丸1628

拝観時間・料金・駐車場情報

那須神社の境内は基本的に24時間開放されていますが、社務所の開所時間は午前9時から午後5時までとなっています。御朱印や授与品をご希望の方は、この時間内にお越しください。

拝観料は無料で、どなたでも自由に参拝していただくことができます。ただし、特別な祈祷を希望される場合は、事前に神社にご連絡いただき、初穂料についてご確認ください。

駐車場は隣接する「道の駅 那須与一の郷」の駐車場を利用することができ、普通車約200台分の駐車スペースが確保されています。駐車料金は無料で、大型バスにも対応しています。道の駅には地元の特産品や土産物を販売する売店、食事処もあり、参拝と併せて那須地域の魅力を楽しむことができます。

例大祭などの特別な行事の際は、多くの参拝者が訪れるため、早めのお越しをおすすめします。また、周辺道路が混雑する可能性がありますので、時間に余裕を持ってお出かけください。

参照サイト

・那須神社(金丸八幡宮)公式ホームページ:https://nasujinja.jp/
・大田原市観光協会:https://www.ohtawara.info/spot_detail.html?id=0
・とちぎ旅ネット:https://www.tochigiji.or.jp/event/e15404

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