
金山神社|由緒ある神社の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド
神奈川県川崎市川崎区の若宮八幡宮境内にある金山神社は、「かなまら様」の俗称で親しまれ、毎年4月の第1日曜日に催される「かなまら祭」で知られる神社です。鍛冶の神として古くから信仰され、現在では子授け・縁結び・商売繁盛のご利益を求めて全国から多くの参拝者が訪れます。独特な御神体と特色ある祭事で国際的にも注目を集める金山神社の魅力をご紹介します。
金山神社の概要・基本情報
金山神社は若宮八幡宮の境内社で、本殿の左に鎮座しています。鍛冶と性の神として古くから地域の人々に親しまれ、現在では国内外から多くの参拝者が訪れる川崎の代表的な神社の一つとなっています。
歴史と由来
金山神社は、明治中期まで京浜急行電鉄・川崎大師駅のセブンスターマンション付近にありました。京浜電気鉄道(現:京浜急行電鉄)が当時終着駅だった大師駅に折返し用のループ線施設を建設する際、同位置に金山神社が存在していたため、神社ごと現在の若宮八幡宮境内に遷されました。
川崎大師駅東踏切付近から大正時代に当神社境内に遷座したものです。江戸時代には川崎宿の飯盛女(娼婦)たちが性病除けや商売繁盛の願掛けを行った「地べた祭」の歴史があり、これが現在のかなまら祭の原型となっています。
祭神とご利益
鉱山や鍛冶の神である金山比古神(かなやまひこのかみ)と金山比売神(かなやまひめのかみ)の二柱を祭神として祀っています。神産みにおいて、イザナミが火の神カグツチを産んで火傷をし病み苦しんでいる時に、その嘔吐物から化生した神とされています。
イザナミの神が火の神カグズチをお産みになり、下半身に大火傷を負った時、この神が看病したとの伝説によりお産、下半身の病気の守護神と言われ、川崎の飯盛り女達からお金を造る神、性病除けの神として信仰されていました。現在では子授け、夫婦円満、商売繁盛の神として全国から信仰を集めています。
金山神社の見どころ・特徴
金山神社は一般的な神社とは一線を画す独特な建造物と信仰形態で知られており、その特異性が多くの人々を惹きつけています。
建造物・構造の魅力
現在の社殿は、鉄をイメージして外側を黒色の鉄板で覆った一辺約3メートルの正六角形で、高さ約8メートルの吹き抜けの建物です。金山神社社殿は1999年建て替えにあたり、鉄をイメージし外側を鉄板でおおい、黒1色の一辺約3メートルの正八角形、高さが8メートルの吹き抜けで、およそ一般的にいう「神社」とは異なる個性的な社殿となりました。
内部は床を土間として仕切り、正面中央部に鞴(ふいご)と炉を設置して金床(インドの「リンガ・ヨーニ」に似た形をしている)を埋め込み、鍛冶屋の作業場が再現されています。この独創的な設計は、鍛冶の神としての性格を現代的に表現した画期的な社殿として注目されています。
御神体と特色ある信仰
御神体は金属製の男根です。この特異な御神体は、鍛冶の神が性の神として信仰されるようになった経緯と深く関わっています。鍛冶場で使用する鞴(ふいご)に起源があるとされます。鞴(ふいご)は火を起こす際、風の流れを生み出す道具で、前後に動かすピストン運動が、男女の性行為を連想されると云われ「性の神」にもなったと伝えられています。
この独特な信仰形態により、金山神社は子授け、安産、夫婦和合、縁結びなど、生命力や繁栄に関わるご利益で広く信仰されています。
かなまら祭の魅力
毎年4月の第1日曜日に催される「かなまら祭」で知られています。1977年(昭和52年)に、大学で獣医学を学んでいたという2代前の宮司を中心に新たに金山神社の信者組織として「かなまら講」が結成されました。それまで祭事は氏子たちによって細々と行われ午前中で終わるようなものでしたが、この年からかなまら講が参加して「かなまら祭」が催され、その一部として江戸時代の「地べた祭」も再現されるようになりました。
2016年(平成28年)は3万人余りが来場し、そのうち6割は外国人でした。祭りでは男根を模した神輿が担ぎ出され、商売繁盛・子孫繁栄・安産・縁結び・夫婦和合などを願って盛大に開催されます。国際的にも珍しい性信仰の祭りとして、多くの外国人観光客が訪れる川崎の代表的な文化イベントとなっています。
参拝・拝観案内
金山神社への参拝は若宮八幡宮を通じて行われ、一般的な神社参拝のマナーに加えて、この神社特有の信仰形態への理解と敬意をもって臨むことが大切です。
参拝作法とマナー
金山神社は若宮八幡宮の境内社であるため、まず若宮八幡宮本殿への参拝を行ってから金山神社にお参りするのが一般的です。参拝の際は、手水舎で手と口を清めてから境内に入り、二礼二拍手一礼の作法で参拝します。
金山神社の特殊な御神体や信仰形態について、興味本位や不敬な態度での参拝は控え、真摯な気持ちで参拝することが重要です。写真撮影を行う際は、他の参拝者への配慮を忘れずに、節度を持って行いましょう。
年中行事・季節のイベント
毎年4月の第1日曜日に催される「かなまら祭」が最も有名な行事です。また、毎年11月1日には「鞴祭神符授与祭」(ふいごまつりしんぷじゅよさい)が催され、鍛冶職人や金物を扱う会社等による野鍛冶行事や、奉納舞神楽が行われます。
かなまら祭では、男根を象った神輿を担ぎ出す祭礼が行われ、面掛け行列なども繰り出します。この祭りは商売繁盛、子孫繁栄、安産、縁結び、夫婦和合などを願って開催され、国内外から多くの見物客が訪れます。
鞴祭は鍛冶の神としての金山神社の本来の性格を表す重要な祭事で、職人や金物業界の関係者が商売繁盛を祈願します。両祭事とも金山神社の信仰の核心を表す重要な行事となっています。
御朱印・お守り情報
若宮八幡宮の御朱印は、本殿正面にして右側にある授与所にていただけます。金山神社の御朱印も同じ授与所で拝受できます。平日は書体での御朱印のみ、土日祝はイラスト付き御朱印があります。祭事などに応じて期間限定の御朱印もあり、最新情報は公式X(Twitter)で確認できます。
金山神社のオリジナル御朱印帳も用意されており、春夏限定、秋冬限定の御朱印帳の2種類があります。表面と裏面に手ぬぐいりんりんの珍小紋と満小紋を使用し、かなまら様らしさがありつつも通常使用もできる御朱印帳となっています。
お守りや授与品については、子授け、安産、夫婦和合、商売繁盛などのご利益に関連したものが用意されています。詳細は参拝時に授与所でご確認ください。
アクセス・利用情報
金山神社は川崎大師にほど近い立地にあり、公共交通機関でのアクセスが非常に便利です。川崎大師参拝と合わせて訪れる方も多くいらっしゃいます。
交通アクセス
京急大師線 川崎大師駅 南口から徒歩3分の距離にあります。川崎大師駅から徒歩で約1分という情報もあり、駅から非常に近い立地です。
電車でのアクセスは、京急大師線川崎大師駅が最寄り駅となります。京急川崎駅から大師線に乗り換えて約10分、品川駅からは京急本線と大師線を乗り継いで約30分程度です。
車でのアクセスの場合、首都高速川崎線大師出口から約5分、または東京湾アクアライン川崎浮島JCTから約10分程度です。川崎大師周辺は初詣時期など混雑する時期があるため、公共交通機関の利用がおすすめです。
<住所> 〒210-0802 神奈川県川崎市川崎区大師駅前2-13-16
参拝時間・料金・駐車場情報
金山神社の参拝は基本的に自由に行えますが、御朱印や授与品の受付時間については事前に確認することをおすすめします。参拝料は無料です。
駐車場については若宮八幡宮の駐車場を利用できますが、台数に限りがあるため、特に祭事の際は公共交通機関での参拝が推奨されます。川崎大師周辺には有料駐車場もありますので、車でお越しの際はそちらもご利用ください。
御朱印の初穂料や授与品の価格については、参拝時に授与所でご確認ください。特別な祭事や限定授与品などについては、公式のSNSアカウントで最新情報を発信していますので、事前にチェックされることをおすすめします。
参照サイト
・金山神社(若宮八幡宮境内社)公式Twitter:https://twitter.com/kanayamajinja
・神奈川県神社庁 金山神社:https://www.kanagawa-jinja.or.jp/shrine/1201005-000/1201005-001/
・若宮八幡宮 川崎大師観光案内センター:http://kawasakidaishi-kanko.com/wakamiya/wakamiya.html