
美瑛神社|由緒ある神社の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド
北海道美瑛町に鎮座する美瑛神社は、美瑛三大パワースポットのひとつとして知られ、恋愛成就や縁結びのご利益で多くの参拝者が訪れる神社です。天照大神をはじめとする五柱の神様を祀り、境内に散りばめられたハート型の装飾や勇壮な那智美瑛火祭で有名です。美瑛の豊かな自然に囲まれた神聖な空間で、心身を清めてみませんか。
美瑛神社の概要・基本情報
美瑛神社は北海道上川郡美瑛町東町に位置する神社で、明治30年(1897)に木下四郎が郷里和歌山県より御分霊を受けて、大木に小祠を建立して祀ったのがはじまりとされています。その後、町の発展とともに移転を繰り返し、平成7年(1995)に現在の地に鎮座しました。現在では北海道三大パワースポットのひとつとして多くの人々に愛されています。
歴史と由来
美瑛神社の歴史は明治29年にまで遡ります。和歌山から入植した木下四郎氏によって創建され、明治40年には「美瑛神社」と命名されました。この創建の背景には、美瑛町の開拓史が深く関わっています。
現在は移転して美瑛町の市街地の外周に建立されている。明治29年に和歌山県からの入植団が美瑛を開拓したことから歴史が始まっているため、創建当初から地域の人々の心の支えとなってきました。美瑛町には明治29年の入植時をはじめ、和歌山県に由来を持つ方が多く、その縁により和歌山県の熊野那智大社で千年以上続く「那智の火祭り(扇祭)」から正式に「火」を貰い受け、「那智美瑛火祭り」として行っています。
神社は町の発展とともに移転を重ね、現在の場所に落ち着いたのは比較的新しく、平成時代に入ってからのことです。しかし、その歴史と伝統は脈々と受け継がれており、地域住民の信仰の中心として重要な役割を果たしています。
祭神とご利益
美瑛神社では天照大神(あまてらすおおかみ)、伊邪奈岐神(いざなぎのかみ)、伊邪奈美神(いざなみのかみ)、家都御子神(けつみこのかみ)、大國主神(おおくにぬしのかみ)の五柱の神様が祀られています。
主祭神である天照大神は、日本神話における太陽神であり、皇室の祖神とされています。伊邪奈岐神と伊邪奈美神は日本の国土や神々を生み出した夫婦神で、伊邪那岐神(いざなぎのかみ)と伊邪那美神(いざなみのかみ)の御祭神も一緒に祀られていることから、夫婦円満や縁結びのご利益を得たい人がよく参拝に訪れているとされています。
家都御子神は木の神様として知られ、大國主神は縁結びの神様として親しまれています。これらの神様により、美瑛神社は特に恋愛成就や縁結びのご利益があるとされています。また、北海道三大パワースポットのひとつとして知られることから、様々な願いを持つ人々が全国から参拝に訪れています。
美瑛神社の見どころ・特徴
美瑛神社は美瑛三大エネルギースポットの一つで、白金青い池や白髭の滝と並び、美瑛の人気観光スポットとなっています。境内は美瑛の豊かな自然に囲まれ、四季を通じて美しい風景を楽しむことができます。
建造物・構造の魅力
美瑛神社の社殿は入母屋造で建築されており、社殿面積は55坪(183.8㎡)、境内面積は4,512坪(15,042㎡)と広大な敷地を有しています。
美瑛神社は、美瑛町の中心市街にあって、境内ほか周囲はとてもきれいに整備されていますね。赤い鳥居や本殿のしっかりした構えもバランスが取れていて美しいと評価されています。特に本殿の装飾は見事で、伝統的な神社建築の美しさを存分に感じることができます。
境内は平地に位置しており、平地にあり、広くて風が通る。風鈴が鳴って心地よい場所として参拝者に親しまれています。夏には風鈴の涼やかな音色が境内に響き、訪れる人々に癒しを与えています。
境内のハート装飾「猪目」
美瑛神社の最大の特徴のひとつが、美瑛神社の本殿にはたくさんのハート模様が隠されており、これを見つけると恋愛運がアップすると言われていますことです。
社殿をじっくりみてみると、ハートのような装飾が随所にちりばめられているのに気付きます。この装飾は「猪目」といって魔除けや厄除けの意味をもつもの。偶然ハートマークに見えることから、観光客の間で人気を集めています。
境内には、ハートマークが拝殿をはじめ随所に散りばめられています。これは古来より伝わる、「猪目(いのめ)」という魔除けの伝統的な文様で、本来は厄除けや魔除けの意味を持つ神聖な装飾です。しかし、その形がハートに見えることから、恋愛成就を願う参拝者の間で「隠れハート」として人気となり、ディズニーランドの「隠れミッキー」ならぬ「隠れハート」と呼ばれ、見つければ見つけるほど恋愛成就に近づくという噂も生まれています。
美瑛三大パワースポットとしての魅力
美瑛神社は白金青い池、美瑛神社、そして白ひげの滝を加えた3つのスポットは、「美瑛三大パワースポット」とも呼ばれます。この中でも美瑛神社は特に精神的なパワーを感じられる場所として知られています。
美瑛神社は、美瑛町で一番良い気が流れ込むと言われている場所だそうです。北海道には三大パワースポットと呼ばれている場所があり、北海道神宮、洞爺湖、美瑛神社とされており、北海道内でも特別な存在として認識されています。
このパワースポットとしての評判は、スピリチュアルカウンセラー江原啓之さんの著書などでもパワースポットとして紹介され、特に女性から注目されている神社であることからも窺えます。多くの人々がここで心の平安や願いの成就を求めて訪れており、実際に良い変化を感じたという声も数多く寄せられています。
参拝・拝観案内
美瑛神社では年間を通じて多くの参拝者をお迎えしており、特別な参拝作法や年中行事、そして人気の御朱印やお守りなど、様々な魅力があります。参拝の際は神聖な場所であることを心に留めて、マナーを守ってお参りしましょう。
参拝作法とマナー
美瑛神社での参拝は一般的な神社と同様の作法で行います。まず鳥居をくぐる際は一礼し、参道の中央を避けて歩きます。手水舎で手と口を清めてから本殿へ向かいましょう。
本殿では二拝二拍手一拝の作法でお参りします。賽銭を納めてから鈴を鳴らし、二回深くお辞儀をして、二回手を打ち、最後に一回お辞儀をします。願い事は心の中で静かにお祈りしましょう。
美瑛神社は24時間参拝可能ですが、社務所の開所時間は9:00-17:00となっています。境内での写真撮影は可能ですが、他の参拝者への配慮を忘れずに、静粛に行いましょう。特にハート装飾を探す際も、騒がしくならないよう注意が必要です。
年中行事・季節のイベント
美瑛神社の最も重要な行事は、毎年7月25日に行われる例祭日です。この例祭日に合わせて前日の7月24日から3日間にわたり盛大なお祭りが開催されます。
特に注目すべきは7月24日に行われる「那智美瑛火祭り」です。この火祭りは平成元年に初めて行われたもので、昭和63年から平成元年にかけて起こった十勝岳の噴火の鎮静を願って始められました。白装束姿の勢子たちが、重さ40kgもある松明を持ち、夜の街を練り歩いた後、御神火を美瑛神社に納めます。
火祭りは例年19:30頃に始まり、丸山公園から美瑛神社までの約1kmを練り歩くルートで行われます。水と火を崇めて自然に感謝する神事でもあり、燃え盛る松明を持って練り歩く姿は迫力満点で、原始の記憶を呼び起こさせ、心に迫るものがあります。
また、7月1日から8月18日までは「夏詣」を開催しており、「残りの半年を幸せに、そして清々しく過ごせますように」との願いを込めて限定みくじや限定御朱印がお目見えします。
御朱印・お守り情報
美瑛神社では美しい御朱印や個性的なお守りを授与しており、参拝の記念として多くの人に親しまれています。
御朱印は500円で頒布されており、美瑛の丘をイメージした書置きタイプのデザインとなっています。社務所では丘のまち美瑛がデザインされた美しい御朱印をいただくこともでき、美瑛の美しい風景が描かれた御朱印帳も人気です。夏詣期間中には特別な限定御朱印も授与されます。
美瑛神社の名物として「丘まもり」があります。このお守りは美瑛の丘陵の風景文様が精巧に描かれており、美しいデザインです。旅のお土産としても最適で、親戚や友人への贈り物としても喜ばれます。
特にユニークなのは「えぞみくじ」です。北海道各地の15ヶ所の神社では、ご当地みくじ「えぞみくじ」を楽しむことができ、美瑛神社では、とうもろこしを象った「一粒万倍富諸来し(とみもろこし)みくじ」が登場。粒にはハートマークがチラリと隠れており、とてもキュートです。さらにユニークなのは、その引き方で、炭火焼きに見立てた台から焼きとうもろこしをトングで取るスタイルになっており、エンターテインメント性溢れるおみくじとなっています。
アクセス・利用情報
美瑛神社は美瑛駅から近く、観光地としてのアクセスも良好です。公共交通機関でも自家用車でもアクセス可能で、美瑛観光の際には必ず訪れたいスポットのひとつです。
交通アクセス
美瑛神社へのアクセスは複数の方法があります。
電車でのアクセスの場合、JR富良野線「美瑛駅」が最寄り駅となります。美瑛駅からは道北バス白金温泉行きに乗車し、「丸山」バス停で下車後徒歩約10分です。また、美瑛駅から徒歩でのアクセスも可能で、約20分から30分程度で到着します。レンタサイクルを利用すれば美瑛駅から約5分でアクセスできるため、美瑛観光と合わせて訪れる際には便利です。
車でのアクセスの場合、JR富良野線「美瑛駅」から約5分の距離に位置しており、美瑛市街地から青い池に向かう道の左側にあります。札幌市内から高速道路を利用する場合は約1時間30分程度でアクセス可能です。
拝観時間・料金・駐車場情報
美瑛神社は24時間参拝可能で、入場料等は一切かかりません。ただし、社務所の開所時間は9:00-17:00となっており、御朱印やお守りの授与を希望する場合はこの時間内に訪れる必要があります。
駐車場は無料で約20台分用意されており、参拝者が利用できます。観光シーズンや火祭りなどのイベント時には混雑が予想されるため、公共交通機関の利用も検討しましょう。特に那智美瑛火祭の際は、美瑛駅前、役場、町民センター、スポーツセンター等の公共駐車場を利用して観覧場所まで徒歩でアクセスすることが推奨されています。
美瑛神社には特別なバリアフリー設備についての詳細情報は確認できませんが、境内は平地に位置しており比較的アクセスしやすい構造となっています。車椅子での参拝を希望される場合は、事前に神社へお問い合わせいただくことをお勧めします。
<住所> 〒071-0213 北海道上川郡美瑛町東町4丁目1-1
参照サイト
・北海道神社庁:https://hokkaidojinjacho.jp/美瑛神社/
・一般社団法人 美瑛町観光協会:https://www.biei-hokkaido.jp/ja/facility/biei-jinja