【大湊文吉商店】屏風と組子細工を現代の暮らしへ
大湊文吉商店は、明治時代初期に創業された屏風や木工製品を取り扱う企業です。時代の変化に合わせ、木と紙を巧みに使ったインテリアアイテムも提供しています。
今回は、伝統的かつ上品で美しいモダンなインテリアを提案する大湊文吉商店の魅力をご紹介します。
大湊文吉商店とは
大湊文吉商店は、北越の小京都と呼ばれる新潟県加茂市に拠点を置いています。明治初期に初代大湊文吉が加茂の特産品であった加茂紙の卸問屋から創業し、その後、渋紙(しぶかみ)の製造を始めました。
渋紙は、日本の伝統的な手すきの和紙に、柿渋を塗布して防水・防虫効果を高めたものです。奈良時代から使われ、厚みがあり丈夫で、染色や型染めの型紙、建具の材料などに利用されてきました。柿渋による茶褐色の独特な色合いや風合いが特徴で、現在も伝統工芸やアートで広く用いられています。
その後、二代目文吉が加茂の地場産業である箪笥や建具の技術を利用して表装屏風の製造卸を始め、「紙」と「木」の融合商品が誕生します。 これが家具店・卸問屋や行商を通じて販売されるとヒット商品となり、大湊文吉商店が全国に名を轟かせるきっかけとなりました。
高品質な木工技術と和紙から作られる屏風
屏風は、日本の伝統的な家具です。室内の仕切りや装飾として用いられ、その美しさと機能性で知られています。
大湊文吉商店では、伝統的な技術で丁寧に屏風の枠を組み立て、和紙を貼り付けます。細部にまでこだわり、木枠の選定から組み立てに至るまで、職人の手作業によって行われるのが特徴です。屏風の表面に細かい装飾が施され、一つ一つが独特で芸術的な作品となります。
組子の魅力
大湊文吉商店は、組子細工(くみこざいく)の製作でも高い評価を受けています。組子とは、釘や接着剤を使わずに、細かい木材を巧みに組み合わせて美しい文様を作り出す日本の伝統的な建具技法です。組子は障子や欄間(らんま)、屏風などの和室の装飾に広く用いられてきました。
大湊文吉商店の組子製品は、屏風制作から派生した熟練の職人により、精緻な手作業で作られています。木材の選定から始まり、一つひとつの部品がミリ単位の精度で加工され、組み上げられます。その結果、完成した組子には繊細で美しい幾何学模様が浮かび上がります。特に六角形や麻の葉、桜の花びらなどの伝統的な模様が多く用いられ、和の空間に優雅さと格式をもたらします。
おすすめ商品
大湊文吉商店では、伝統的なデザインに加え、現代のインテリアに合わせた組子も提案。これにより、組子は和室だけでなく、洋室や現代的な住空間にも調和するデザインとして多くの支持を集めています。
組子の持つ繊細さと緻密さは、木材の温もりと相まって、住まいに癒しと和の心を届けます。
乱れ組子行灯 「麻の葉」 小型
純国産高級木材「秋田杉」だけで創った置き型ライトです。秋田杉は、高品質で木目が美しく、光沢があります。耐久性と加工性に優れ、香りが豊かで、建築材や家具材として広く使用されます。
地紋(全体に施されている模様)の三ツ組手(ミツクデ)組子に、日本古来の文様である「麻の葉」がはめ込まれています。古来から「麻」は神事に用いられることが多く、生まれてきた赤ちゃんには、麻の葉の文様の産着を着せる風習がありました。その集合体の麻の葉は、厄除けなどの意味が込められています。現在も、さまざまな空間で使用されている日本を代表する伝統の文様です。
麻の葉から漏れる光に癒されるでしょう。
六角組子時計
天然木をふんだんに使い、建具職人の技術を尽くした壁掛け時計です。時計の枠はタモ材を使用しています。硬くて強度が高く、耐久性に優れた木材で、木目が美しくはっきりしているのが特徴です。色は淡い黄色から薄い茶色で、ナチュラルな風合いが人気です。
組子のベースとリンドウ柄、麻の葉柄はヒバ材を使用。ヒバ材は、特有の香りがあり、この香りには抗菌作用やリラックス効果があるとされています。ヒバ材は水に強く、湿度が高くても歪まないので、時計の文字盤に最適。胡麻柄には秋田杉が使われています。
複数の木材を用いることで、機能性を補い合い、見た目のアクセントにもなっています。
まとめ
屏風と組子細工のインテリアを販売する、大湊文吉商店をご紹介しました。
同社が展開するブランド「funny works」では、屏風やパーテーションの製造過程で排出された端材を使用しています。また家具や建具づくりでは敬遠されがちな節やシミなどのある材料も使用し、大切な資源である「木」を最後まで使い切ることを大切にしています。
環境への配慮も心がけている大湊文吉商店。お家に職人の技が光るインテリアを飾ってみませんか。
大湊文吉商店公式HP
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