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髙山稲荷神社|神々しい千本鳥居の神社の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド

髙山稲荷神社|神々しい千本鳥居の神社の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド

青森県つがる市の屏風山にひっそりと佇む髙山稲荷神社は、龍のように蛇行する千本鳥居で全国的に注目を集める神社です。五穀豊穣、海上安全、商売繁盛の神様として青森県第一の霊験あらたかな神社として親しまれ、外国人観光客も訪れる注目の観光スポットとなっています。京都の伏見稲荷大社とは一味違う、津軽の大自然に囲まれた幻想的な千本鳥居の世界へご案内いたします。

髙山稲荷神社の概要・基本情報

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髙山稲荷神社は、青森県つがる市牛潟町の標高約22メートルの高台に位置する神社です。山全体が神社の境内となっている広大な敷地を有し、一般的な神社とは異なる壮大なスケールが特徴的です。神社の背後には日本海に面した七里長浜が広がり、自然豊かな環境に恵まれた立地にあります。

この神社が全国的に有名になったのは、朱色の鳥居が数え切れないほど並び、異世界のような不思議な空間を創出している千本鳥居の存在です。うねうねと蛇行して連なっているのが特徴で、高台から見えるその姿はまるで龍のような光景は、他の千本鳥居とは一線を画する独特の美しさを誇ります。

歴史と由来

髙山稲荷神社の創建年代は明らかではありませんが、鎌倉から室町にかけてこの辺りを統治していた豪族安藤氏の創建と伝えられています。安藤氏は十三湊を根城に日本海での交易を盛んに行い、津軽地方を席巻していた有力な豪族でした。

興味深いのは稲荷神社創建に関する社伝です。江戸時代の元禄十四年(1701年)、赤穂藩主浅野内匠頭長矩の江戸城中での刃傷事件による藩取り潰しの際、赤穂城内に祀っていた稲荷大神の御霊代を藩士の寺坂三五郎が奉戴し、その後その子孫が高山の霊地に祀れとのお告げにより遷し祀ったと伝えられています。

江戸時代の古地図には、高山の地は三王(山王)坊山と記されており、当社の境内社である三王神社御創建の社伝には、山王坊日吉神社を中心に十三宗寺建ち並ぶ一大霊場があり、安藤氏の祈願所として栄えるも1443年(嘉吉三)頃に南部勢の焼き討ちにより焼失したという歴史もあります。このように、髙山稲荷神社は古くから霊験あらたかな聖地として崇敬を集めてきました。

祭神とご利益

髙山稲荷神社のご祭神は宇迦之御魂命(うかのみたまのみこと)、佐田彦命(さたひこのみこと)、大宮能売命(おおみやめのみこと)です。これらの神々は稲荷大神として親しまれ、農業や商業の発展を司る神様として古くから信仰されています。

特に五穀豊穣、海上安全、商売繁盛の神様として知られており、農業・商業・工業・漁業・家内安全・病気平癒・道中守護・憑物落とし等多様多彩な信仰があります。この幅広いご利益から、地元つがる市をはじめ遠方からも多くの参拝者が訪れ、青森県第一の霊験あらたかな神社として親しまれています。

また、境内には龍神宮もあり、龍神は水神の化身として崇められ、雲を呼び雨を降らすとされることから、社殿を火災から守る意味でも重要な役割を担っています。

髙山稲荷神社の見どころ・特徴

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髙山稲荷神社の魅力は、その壮大なスケールと独特の景観美にあります。大鳥居と呼ばれる巨大な鳥居を車でくぐり境内に入ると、参集殿や神札授与所を横目に進み、やがて本格的な参拝ルートが始まります。96段の急な階段を上ると拝殿に到着し、そこからさらに千本鳥居への道のりが続きます。

千本鳥居の神秘的な景観

髙山稲荷神社最大の見どころは、何といっても千本鳥居です。高さ約2メートルの鳥居が延々と並んでいる光景は圧巻で、その数は秘密とされており、実際に自分で数えてみるのも楽しみの一つとなっています。

頂上の展望所から千本鳥居を眺めると、真っ赤な龍が蛇行しているように見えます。この蛇行した千本鳥居が龍のように見える光景は全国的にも珍しく、髙山稲荷神社ならではの特徴です。春は桜、夏は新緑、冬は真っ白な雪と、四季に映える朱色の鳥居が魅力で、写真映えすると人気を集めています。

特に冬景色は格別で、真っ白な雪のなかに千本鳥居の朱色が映え、まるで時が止まったかのような、水墨画のような景色を楽しむことができます。他県の千本鳥居では見られないような幻想的な風景は、髙山稲荷神社の大きな魅力の一つです。

龍神宮と神苑の魅力

千本鳥居の先には龍神宮があり、龍神池のほとりに建てられた宮で、太鼓橋で千本鳥居へとつながっています。龍神宮周辺は神苑として整備され、なだらかな斜面に朱塗りの鳥居が幾重にも連なる不思議な光景を見せてくれます。

津軽地方には髙山稲荷神社のほかにも龍神・龍王を祀る神社仏閣がいくつかあり、津軽龍神霊場と呼ばれています。神々が宿る龍神を巡る霊場巡りも、この地域ならではの楽しみ方といえるでしょう。

無数のお稲荷様(狐の石像)

展望所付近には、数えきれないほどのキツネの像があります。髙山稲荷神社には、全国の稲荷神社でお役目を果たしたキツネの像が御祈祷されて静かに佇んでいて、明治時代頃から徐々に髙山稲荷神社に集まるようになったそうです。

ほとんどが対になって置かれており、この場所だけ別世界に切り離されたかのような不思議な光景を見ることができます。キツネの像を見ると表情や姿かたちにそれぞれ特徴があり、一つ一つ見ていくと面白く、なかには犬のような像や、猫にしか見えない像もあるということで、参拝者を楽しませてくれます。

参拝案内

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髙山稲荷神社での参拝は、広大な敷地と多くの階段があるため、歩きやすい靴での参拝をおすすめします。境内には11のお社があり、それぞれに特色ある神様が祀られているため、時間をかけてゆっくりと参拝していただくのが良いでしょう。

参拝作法とマナー

髙山稲荷神社での参拝は、一般的な神社と同様の作法で行います。大鳥居をくぐる際は一礼し、参道では中央を避けて歩くのがマナーです。96段の急な階段を上って拝殿に向かいますが、足腰に自信がない人は少し遠回りですがゆるやかな女坂のルートも用意されています。

拝殿では二拝二拍手一拝の作法でお参りし、その後千本鳥居へ向かいます。千本鳥居内では鳥居の高さが約2メートルと低めのため、背の高い方は頭上にご注意ください。また、龍神池周辺では水辺の安全にも気をつけて参拝しましょう。

参拝時間は9時から17時となっており、年中無休で参拝できます。ただし、冬季は雪が深いため足元に十分注意が必要です。

年中行事・季節のイベント

髙山稲荷神社では、四季を通してさまざまな祭典が行われていますが、その中でも年に一度、毎年9月25日に執り行われる例祭(例大祭)は髙山稲荷神社で最も重要な祭典となっています。

厳かな雰囲気のなか、神職の方々が列をなし、女坂を上って例祭の会場である拝殿へと向かい、拝殿に入ると、神前へお供えをする「献幣使参向」という儀式を行い、そのあと津軽神楽を奉納します。

季節ごとの見どころとしては、春を迎えると千本鳥居の周辺にある山桜や八重桜が咲いて、雪景色とは違う華やかな雰囲気を楽しめます。夏には新緑と朱色の鳥居のコントラストが美しく、7月末には参道の鳥居に茅の輪くぐりの輪が設置され、心身を清めて災厄を祓い、無病息災を祈願することができます。

御朱印・お守り情報

髙山稲荷神社では多種多様な授与品を取り扱っており、キツネのおみくじ(500円)や、大鳥居を模した絵馬(1,200円)など、髙山稲荷神社ならではの授与品が人気です。

御朱印も人気で、千本鳥居や龍神宮など全部で9種類の絵柄があり(300円〜)、季節限定の絵柄もあるため、参拝時期によって異なる御朱印をいただくことができます。御朱印や授与品は駐車場横の社務所で受け付けており、詳細については神職さんにお尋ねください。

アクセス・利用情報

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髙山稲荷神社は青森県つがる市の屏風山地域に位置しており、公共交通機関でのアクセスには時間がかかるため、自家用車やレンタカーでの参拝が便利です。

交通アクセス

自動車でのアクセス
津軽自動車道五所川原北ICより約26分、JR五能線五所川原駅より車で約30分です。青森市からは車で移動すること1時間程度で到着します。

公共交通機関でのアクセス
五所川原駅より弘南バス小泊線(十三経由)乗車(所要時間約40分)、高山神社入口下車、タクシーで約5分となります。首都圏からの場合は、東京駅から東北新幹線で新青森駅へ(約3時間)、そこからJR奥羽本線で川部駅へ(約30分)、続いてJR五能線で五所川原駅へ(約25分)</parameter>で、全体の所要時間は約5時間となります。

バス停からタクシーの利用が必要となるため、事前にタクシー会社への連絡をおすすめします。

参拝時間・料金・駐車場情報

参拝時間・料金

  • 参拝時間:9時〜17時(一部情報では8時〜17時)
  • 休業日:年中無休
  • 参拝料:無料

駐車場情報
60台(繁忙期は臨時駐車場を開放して50台)の無料駐車場があります。休日や観光シーズンには混雑することがあるため、時間に余裕を持ってお出かけください。

その他の施設
境内には参集殿があり、参籠所に食事付きで泊まることもできる宿泊施設も併設されています。また、そばやうどんなどの軽食や和菓子を味わえるおやすみ処もあり、自分で餡を皮に挟んで食べる高山もなか(250円)などのお土産も購入できます。

詳細な情報については、事前に公式サイトをご確認いただくか、神社へ直接お問い合わせください。

<住所> 〒038-3305 青森県つがる市牛潟町鷲野沢147-1

参照サイト

・高山稲荷神社 公式ホームページ:https://takayamainari.jp/
・つがる市公式サイト:https://www.city.tsugaru.aomori.jp/soshiki/keizai/kankouburando/kanko/spot/6751.html
・青森県観光情報サイト Amazing AOMORI:https://aomori-tourism.com/spot/detail_530.html

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