THE SUN TO A TABLE ー食卓に太陽をー ONEKILNの器

家族や大切な人との食事をもっと充実させたいと思ったら、料理をのせる器にこだわってみてはいかがでしょうか。

今回は、食卓を囲む人に寄り添う陶器ブランドの「ONEKILN(ワンキルン)」の魅力と人気の秘密をご紹介します。

「ONEKILN」とは

「ONEKILN」とは、「ひとつの窯」の意味をもつ陶器のブランドです。

2018年に城戸雄介さんが鹿児島の住宅地に立ち上げました。地産地消にこだわっていて、地元の土や桜島の火山灰にしか出せない色味や質感が魅力です。

「THE SUN TO A TABLE- 食卓に太陽を」という理念のもと、食卓を囲む人たちが笑顔になるような「器」を提供し続けています。

有田焼の窯元で修行

「自分らしさを見つけたい」「誰もみたことのない形を作りたい」。城戸さんが自己表現したいと心を動かされ、はじめたのが陶芸でした。

陶芸家になるべく選んだ修業先は、有田焼の窯元。そこには原型・絵付け・窯焚きなど、それぞれの技術を極めた職人が多く活躍していました。

「土を触りながらじっくり手作りしたい」。周りから刺激を受け陶芸への思いは高まるものの、新人の仕事は下請け作業ばかり。いつしか情熱は薄れていました。

そんなとき、ある人との出会いで独立への道が開けたのです。

やりたい事を実現する場所は自分で作る

城戸さんが大きな影響を受けた人は、兄弟のように親しい友人の石原亮太さんのお父さん。有田の隣町の窯元で、デザイナー兼原型師として活躍しながら、プライベートでも自分の制作に励んでいました。

自分らしさを体現するお父さんに質問をたくさんぶつけたそうです。未熟さゆえの失礼な質問もあったにもかかわらず、お父さんは笑いながら気前よく向き合ってくれました。

充実した時間を過ごすうちに、消えかけたやる気と自信を取り戻したのです。城戸さんは「やりたい事を実現する場所は、自分で作るんだ」と覚悟を決め、修行先の窯元を離れ、夜勤バイトをしながら、自分の制作に挑戦することに。休日は石原家のアトリエへ足を運び、陶芸家のノウハウを学びました。

メイドイン鹿児島

2008年に「ONEKILN」が誕生。鹿児島市内の繁華街から車ですぐの住宅街に、自分の陶芸工房を立ち上げました。

小さなガレージにたたずむ「ひとつの窯」を見た瞬間、これさえあれば可能性は無限だと喜びが溢れたそうです。

独立後、はじめて挑んだのは白磁のテーブルウェア。型から抜いた素地を外で乾かしていると、桜島の火山灰が降りそそぐため、焼いた表面に黒いポツポツが表れてしまい思ったように作れませんでした。

しかし、邪魔者である火山灰を原料として活用する方法をひらめきます。火山灰の量や焼く時の温度などを納得がいくまで何年も試行錯誤を重ね、火山灰入りの釉薬を完成させました。

そして、鹿児島産にこだわった「ASHシリーズ」が誕生。スレートグレーの表面に星のようにきらめく釉薬が、シックな見た目を演出しています。長年使い込むほどにマットな味わいが増し、経年変化が楽しめるのが魅力です。

人とのつながりが生み出す楽しい空間

地元の食材と調味料を使った料理が輝く器を考えたとき、これまでの焼き物の定義がガラリと変わったそうです。

「器は料理を乗せる道具でしかないし、それだけで完結するものではない。食卓があり、料理があり、それを囲む人たちが居て、初めて成立するのではないか?」

器作りを通して、いろんな人との関係性を大事にしたいと考えるようになりました。

新たな作品を提案するにあたって、まずは南さつま市で農家を営む友人の畑にある粘土層の土を使うことに。そこから生まれたのが、南さつまの坊津土と熊本の天草陶石をベースにした「CULTIVATE(カルチベイト)」というシリーズです。

土の温かみも感じられるシンプルなデザインで、強度もしっかりしているためふだん使いしやすい器に仕上がりました。

地元の土がもつ個性や土地の文化を真っ直ぐに伝えたいという思いから、器の裏には、掘った場所の経度緯度とブレンドした土の割合が刻印されています。

笑顔あふれる食卓を

「みんなが幸せを感じることのできるような器を作りたい」

自己表現のために陶芸家を志した城戸さんですが、ONEKILNに人が集まるにつれて気持ちが変わり始めました。

2024年現在、「ONEKILN」はブルーボトルコーヒーとコラボ商品を手がけたり、BRUTUS1000号「人生最高のお買いもの。」の目玉企画に参加したりなど、多くの人や飲食店から愛されるブランドになりました。

その人気の理由は、「テーブルを通して、人々の笑顔に寄り添うブランドになりたい」という希望が作品一つひとつに込められているからではないでしょうか。

ONEKILNは、世界中の食卓を豊かにするために、今日も作品を作っています。あなたも器を変えるだけで、より心が温まる食事を過ごせるかもしれません。

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