• HOME
  • コラム
  • SPOT
  • 榴岡天満宮|杜の都仙台で愛される学問の神様の由緒と見どころ、参拝案内を完全ガイド
榴岡天満宮|杜の都仙台で愛される学問の神様の由緒と見どころ、参拝案内を完全ガイド

榴岡天満宮|杜の都仙台で愛される学問の神様の由緒と見どころ、参拝案内を完全ガイド

仙台市宮城野区の榴ヶ岡に鎮座する榴岡天満宮は、平安時代から続く歴史ある神社で、学問の神様として多くの人々に親しまれています。伊達家との深い関わりを持ち、杜の都の天神さまとして地域の人々に愛され続けている由緒ある神社です。

榴岡天満宮の概要・基本情報

榴岡天満宮|杜の都仙台で愛される学問の神様の由緒と見どころ、参拝案内を完全ガイド

榴岡天満宮は宮城県仙台市宮城野区榴ヶ岡に位置する神社で、学問の神様として知られる菅原道真公を主祭神として祀っています。現在の地に鎮座してから350年以上の歴史を持ち、仙台の観桜地としても有名な榴ヶ岡の一角で、地域の人々の信仰を集めています。

歴史と由来

榴岡天満宮の歴史は平安時代の天延2年(974年)に山城国(現在の京都府)で創建されたことに始まります。その後、平将春によって陸奥国宇多郡(現在の福島県)に勧請され、次に宮城県柴田郡川内村へと遷座されました。

天文20年(1551年)には小俵玉手崎(現在の仙台市青葉区の仙台東照宮の地)に3度目の遷座が行われました。慶長16年(1611年)、藩祖伊達政宗公が仙台城を造営する際に、当宮の境内にあった樹木を用材として使用したため、その報賽として新たに丹塗りの御社殿が造営されました。

慶安3年(1650年)に徳川幕府の命令による仙台東照宮建立に際して境内地東側に遷座され、寛文7年(1667年)7月25日に三代藩主伊達綱宗公の意思により、現在の榴ヶ岡の地に遷座されました。この時、丹塗りの社殿と唐門が新たに造営され、菅原道真公の真筆も奉納されました。現在の御社殿は総欅造りで照星閣とも呼ばれ、明治9年(1876年)には明治天皇が御参拝された由緒ある建物です。

祭神とご利益

榴岡天満宮の主祭神は菅原道真公(天満大自在天神)です。菅原道真公は平安時代の政治家・学者・漢詩人として知られ、学問・文芸・書道の神様として広く信仰されています。

道真公は丑年生まれであることから、境内には「撫で牛」が置かれており、参拝者が自分の体の気になる部分と同じ箇所を撫でることで、病気平癒や健康祈願のご利益があるとされています。特に学問成就、合格祈願、文芸上達、書道上達などのご利益で知られ、受験シーズンには多くの受験生や保護者が参拝に訪れます。

榴岡天満宮の見どころ・特徴

榴岡天満宮|杜の都仙台で愛される学問の神様の由緒と見どころ、参拝案内を完全ガイド

榴岡天満宮は仙台市内でも特に歴史的価値の高い建造物や文化的な見どころが豊富な神社として知られています。境内には江戸時代から現代まで多くの文人墨客が残した足跡を見ることができ、学問の神様にふさわしい文化的な雰囲気に満ちています。

建造物・構造の魅力

榴岡天満宮で最も注目すべき建造物は朱塗りの美しい唐門です。この唐門は一間一戸の向唐門で、屋根は銅板葺き、長い鳥衾に特徴があります。円柱で桟唐戸を吊り、全体が朱塗りされた美しい建物で、蟇股の彫刻の意匠には江戸中期頃の特徴が見られます。

現在の唐門は、過去の火災や災害で多くの建物が失われる中、当時の姿を唯一留めているとされる貴重な建造物で、仙台市の文化財に指定されています。礎盤や柱の粽などには禅宗様の様式的特徴が示されており、建築史的にも価値の高い構造物です。

本殿は総欅造りで照星閣とも呼ばれ、明治天皇が御参拝された歴史を持つ格式の高い建物です。拝殿とともに境内の中心的な建造物として、参拝者を迎えています。

境内の文化財と句碑林

榴岡天満宮の境内は「俳諧碑林」とも呼ばれるほど、多くの文人墨客の句碑や歌碑が点在しています。最も有名なのは江戸時代の俳人・松尾芭蕉による「あかあかと日はつれなくも秋の風」の句碑で、芭蕉が奥の細道の旅で仙台を訪れた際の作品として知られています。

境内には筆塚も設置されており、使い古した筆を供養する場所として書道を学ぶ人々に親しまれています。これらの文学碑や筆塚は、学問の神様である菅原道真公を祀る神社にふさわしい文化的な雰囲気を醸し出しています。

境内社として八幡神社、妙見宮、庚申社などが祀られており、それぞれ異なるご利益を求める参拝者が訪れます。また、境内には個性的な狛犬も配置されており、参拝者の目を楽しませています。

季節の自然美

榴岡天満宮は四季を通じて美しい自然を楽しむことができる神社です。特に春には仙台で最も早く開花するといわれる梅の花が境内を彩り、菅原道真公が愛した梅にちなんだ美しい光景を見ることができます。

境内には仙台市の保存樹木に指定されているシラカシやシダレザクラの古木があり、特に桜の季節には多くの花見客で賑わいます。榴ヶ岡は仙台市の観桜地としても有名で、春には神社周辺一帯が桜で美しく彩られます。

また、神社名の由来にもなっているツツジの季節には、石段から社殿へと続く参道がツツジの花で美しく装飾され、参拝者に季節の移ろいを感じさせてくれます。

参拝案内

榴岡天満宮|杜の都仙台で愛される学問の神様の由緒と見どころ、参拝案内を完全ガイド

榴岡天満宮での参拝は、学問の神様である菅原道真公への敬意を込めて行うことが大切です。境内は静寂な雰囲気に包まれており、心を落ち着けて参拝することができます。特に受験シーズンには多くの参拝者が訪れるため、マナーを守った参拝を心がけましょう。

参拝作法とマナー

榴岡天満宮での参拝は、一般的な神社の参拝作法に従います。鳥居をくぐる際は一礼し、参道の中央は神様の通り道とされているため、左右いずれかを歩くようにします。

手水舎で手と口を清めた後、拝殿前で二拝二拍手一拝の作法で参拝します。賽銭を納め、鈴を鳴らしてから、心を込めて願い事をお祈りしましょう。学問成就や合格祈願の際は、具体的な目標や努力への決意も込めてお祈りすることが推奨されています。

境内にある撫で牛では、自分の体の気になる部分と同じ箇所を撫でることで、健康祈願や学業向上のご利益を願うことができます。多くの人が触れるため、撫でた後は手を清めることをお勧めします。

年中行事・季節のイベント

榴岡天満宮の例祭は毎年7月24日と25日に行われ、多くの参拝者で賑わいます。この時期には特別な神事が執り行われ、地域の人々にとって重要な年中行事となっています。

6月末頃には疫病退散を目的とした「茅の輪くぐり」が行われます。唐門に設置された茅の輪は「難関突破 合格の輪」として知られ、受験生などが合格祈願を込めて一方通行で通り抜けます。

正月には初詣の参拝者が多く訪れ、新年の学業成就や合格祈願を行います。受験シーズンには特に多くの受験生や保護者が絵馬を奉納し、合格への願いを託します。梅の開花時期には梅まつりなどのイベントが開催されることもあります。

御朱印・お守り情報

榴岡天満宮では美しい御朱印をいただくことができます。見開き2ページにわたる素敵な御朱印として評判で、参拝の記念として多くの方に親しまれています。御朱印をいただく際には、梅の絵が描かれた木札をいただけることもあります。

お守りは学業成就や合格祈願に関するものが中心で、受験生に人気の合格守りや学業守りなどが用意されています。筆記用具に関するお守りや、書道上達を願うお守りなども取り扱っています。

絵馬は天神様らしく学問に関する願いを書くものが人気で、受験シーズンには境内に多くの合格祈願の絵馬が奉納されます。詳細な授与品については、参拝時に社務所でご確認ください。

アクセス・利用情報

榴岡天満宮|杜の都仙台で愛される学問の神様の由緒と見どころ、参拝案内を完全ガイド

榴岡天満宮は仙台市の中心部からアクセスしやすい立地にあり、公共交通機関を利用して気軽に参拝することができます。最寄り駅からも近く、仙台観光の際にも立ち寄りやすい神社です。

交通アクセス

榴岡天満宮へのアクセスは、JR仙石線榴ヶ岡駅から徒歩3分と非常に便利です。榴ヶ岡駅は仙台駅から仙石線で約5分の距離にあり、電車でのアクセスが最も便利です。

JR仙台駅からは徒歩約15分で、散策を兼ねて歩いて参拝することも可能です。仙台市中心部からタクシーを利用する場合は約10分程度で到着します。

自家用車でお越しの場合は、仙台東部道路仙台東ICから約15分、東北自動車道仙台宮城ICから約20分程度です。国道45号線からのアクセスも良好で、カーナビゲーションシステムで「榴岡天満宮」と検索すれば案内されます。

<住所> 〒983-0851 宮城県仙台市宮城野区榴ヶ岡105-3

参拝時間・料金・駐車場情報

榴岡天満宮の参拝時間は基本的に終日可能ですが、社務所での御朱印授与やお守りの授与は日中の時間帯に限られます。詳細な受付時間については事前に神社にお問い合わせすることをお勧めします。

参拝料は無料です。御朱印やお守り、絵馬などの授与品については、それぞれ初穂料が必要となります。料金については社務所でご確認ください。

駐車場については、神社周辺に有料駐車場がいくつかありますが、台数に限りがあるため、公共交通機関の利用をお勧めします。特に桜の季節や受験シーズンなどの混雑時期は、電車でのアクセスが便利です。

神社へのお問い合わせは、電話022-256-3878で受け付けています。参拝前に最新の情報を確認したい場合は、事前にお問い合わせください。

参照サイト

・榴岡天満宮 公式ホームページ:https://tsutsujigaokatenmangu.jp/

関連記事一覧