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白旗神社|由緒ある神社の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド

白旗神社|由緒ある神社の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド

神奈川県藤沢市に鎮座する白旗神社は、源義経公と寒川比古命を祀る由緒ある古社です。約700年前から続く源義経伝説の舞台として、武芸・学業成就を願う多くの参拝者が訪れています。

白旗神社の概要・基本情報

白旗神社|由緒ある神社の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド

白旗神社は、神奈川県藤沢市藤沢二丁目に位置する歴史ある神社で、地元では「白旗さま」の愛称で親しまれています。相模国一之宮である寒川神社の摂社として創建され、後に源義経公を合祀したことから現在の社名となりました。境内は決して大きくありませんが、深い緑に包まれた静寂な空間で、都市部にありながら落ち着いた参拝環境が保たれています。

歴史と由来

白旗神社の創建は古く、当初は相模国一之宮である寒川神社を勧請し、寒川神社と称していました。建久9年(1198年)には荘厳寺の住僧覚憲が別当となり、神仏習合の形で運営されていました。

源義経との深い関わりは文治5年(1189年)に始まります。奥州平泉で自害した源義経の首は、腰越で和田義盛と梶原景時による首実検が行われた後、この地に埋められたと伝えられています。宝治3年(1249年)9月、この故事に基づいて義経公が合祀され、白旗神社と呼ばれるようになりました。

享保年間(1716年-1735年)には正一位の神階を授けられ、坂戸町の総鎮守として格式を高めました。現在の社殿は文政3年(1820年)の火災後、文政11年(1828年)から天保6年(1835年)にかけて再建されたもので、江戸時代末期の神社建築の特徴を今に伝えています。

祭神とご利益

白旗神社の主祭神は寒川比古命と源義経公の二柱です。寒川比古命は相模国一之宮寒川神社の御祭神として古くから信仰されており、厄除け・方位除けの神様として知られています。八方除けの御神徳により、人生の様々な災いから身を守ってくださると信仰されています。

源義経公は、武芸・芸能・学問に優れた才気あふれる武将として知られ、その御神徳から学業成就、社運隆昌、武芸上達などの御利益があるとされています。特に受験生やスポーツ選手など、優れた能力や勝利を求める人々の信仰を集めています。また、配神として天照皇大神、大国主命、大山祀命、国狭槌命も祀られており、幅広い御利益を授けてくださいます。

白旗神社の見どころ・特徴

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白旗神社は規模こそ大きくありませんが、源義経伝説にまつわる数々の史跡や美しい自然景観で訪れる人々を魅了しています。境内に一歩足を踏み入れると、都市部にありながら静寂に包まれた神聖な空間が広がり、歴史の重みを感じることができます。

建造物・構造の魅力

白旗神社の社殿は天保6年(1835年)に完成した流権現造りの建物で、江戸時代末期の神社建築の美しさを現代に伝えています。決して大きな社殿ではありませんが、どっしりとした構えと高貴な佇まいで参拝者を迎えます。

本殿には見事な彫刻が施されており、特に本殿を守るように配置された獅子の彫刻は眼光鋭く、神域を守護する威厳を感じさせます。拝殿へと続く石段は急勾配で、深い木立に包まれた参道を登ることで、俗世から神域へと心を切り替える効果があります。

境内には神輿庫をはじめとする付属建物も配置されており、社務所では御朱印や各種お守りの授与が行われています。全体的に簡素でありながら品格のある造りで、神社建築の美しさを堪能できます。

源義経・弁慶ゆかりの史跡

白旗神社最大の特色は、源義経と武蔵坊弁慶にまつわる数々の史跡です。境内には躍動感あふれる源義経・武蔵坊弁慶の銅像が建立されており、主従の絆を表現した見事な作品として歴史ファンの注目を集めています。この銅像は、弁慶が祀られている近くの常光寺八王子社との関係から、主従の御霊が安らかであることを願って建立されました。

本殿の東側には「弁慶の力石」と呼ばれる神石があります。この石は「神石」とも呼ばれ、触れると健康になり病気をしないという言い伝えがあります。多くの参拝者がこの石に手を触れ、健康祈願を行っています。白旗神社では弁慶力石守というお守りも授与されており、定期的な参拝が困難な方にも人気です。

神社の近くには「伝・源義経首洗井戸」もあり、義経の首にまつわる伝説の舞台として、歴史散策の重要なスポットとなっています。これらの史跡は源義経伝説を物語る貴重な遺構として、地域の歴史文化を今に伝えています。

季節の見どころ(藤の花)

白旗神社の春の名物といえば、美しい藤の花です。藤沢市の市花である藤にちなんで、境内には「弁慶藤」と「義経藤」と名付けられた2つの藤棚があります。

弁慶藤は紫色の藤で、藤棚が斜めに仕立てられているのが特徴です。この独特な仕立て方により、藤の花房の長さを存分に楽しむことができ、見応えのある景観を作り出しています。一方、義経藤は白藤で、見上げる形の藤棚となっており、上空には鯉のぼりが泳ぐ5月の季節には特に美しい光景が楽しめます。

毎年5月5日には「牛若まつり」が開催され、子どもたちの成長を願って境内に鯉のぼりが掲げられます。この時期は藤の花と鯉のぼりが競演する華やかな季節で、多くの家族連れが訪れる人気のイベントとなっています。境内には駐車場が境内乗り入れ方式で設けられているため、車で訪れた場合でも藤の花を間近で鑑賞できる便利さも魅力の一つです。

参拝・拝観案内

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白旗神社は地域に根ざした神社として、日々多くの参拝者を温かく迎えています。源義経公と寒川比古命の御神徳を求めて、受験生からスポーツ選手、地元住民まで幅広い層が訪れ、心静かに祈りを捧げています。

参拝作法とマナー

白旗神社での参拝は、一般的な神社参拝の作法に従って行います。鳥居をくぐる際は一礼し、参道の中央を避けて歩きます。手水舎で手と口を清めた後、拝殿前で二拝二拍手一拝の作法で参拝します。

境内は静寂な環境が保たれているため、大声での会話は控え、他の参拝者への配慮を心がけましょう。弁慶の力石に触れる際は、多くの方が利用される場所であることを念頭に、順番を守って丁寧に行います。写真撮影は可能ですが、参拝者のプライバシーに配慮し、本殿内部の撮影は控えるのがマナーです。

神社では季節に応じて様々な祈願を受け付けており、学業成就、合格祈願、健康祈願、厄除けなどの御祈祷も行われています。御祈祷を希望される場合は、事前に社務所にお問い合わせいただくことをおすすめします。

年中行事・季節のイベント

白旗神社では年間を通じて様々な祭事が執り行われています。最も重要な祭礼は7月21日の例祭で、氏子をはじめ多くの参拝者が集まり盛大に執り行われます。この祭りは江戸時代から続く伝統ある行事で、かつては「白旗勘定」と呼ばれる商取引の決済日としても重要な意味を持っていました。

10月28日には秋祭りが行われ、藤沢市指定無形民俗文化財である湯立神楽が奉納されます。この神楽は江戸時代からこの地方に伝わる伝統芸能で、五色の注連と竹で天蓋を造る山作りの構造や注連切りは秘伝とされています。特に「笹ノ舞」では沸騰した湯を使った神事が行われ、見る者に深い感動を与えます。

5月5日の牛若まつりは子どもたちの成長を願う行事で、境内に美しい鯉のぼりが掲げられます。この時期は藤の花も見頃を迎えるため、多くの家族連れで賑わいます。また、藤沢七福神めぐりでは毘沙門天の札所として1月に多くの参拝者が訪れ、新年の開運祈願が行われます。

御朱印・お守り情報

白旗神社では美しい御朱印を授与しており、特に源義経と弁慶の印が押された特別なデザインが人気です。御朱印は社務所で9時から17時の間に授与されており、初穂料は「お志(お気持ち)」形式となっています。お釣りの出ないよう小銭または1000円札を準備しておくことをおすすめします。

白旗神社オリジナルの御朱印には、藤沢在住の漫画家佐野絵里子氏が描いた義経と弁慶のシルエット印章が押されており、他では見ることのできない貴重なデザインです。また、藤沢七福神めぐりの毘沙門天の御朱印も授与されており、こちらも佐野絵里子氏による毘沙門天の印章が特徴的です。

御朱印帳も義経と弁慶がデザインされた美しいオリジナル品があり、一般サイズと大判サイズの両方が用意されています。金の線で描かれた躍動感ある両名の姿は刺繍画のような独特なタッチで、御朱印愛好家からも高い評価を得ています。

お守りでは弁慶力石守が特に人気で、健康祈願や病気平癒を願う方々に授与されています。その他にも学業成就、合格祈願、厄除けなど様々なお守りが用意されており、それぞれの願いに応じて選ぶことができます。

アクセス・利用情報

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白旗神社は藤沢市の中心部に位置し、公共交通機関でのアクセスが良好な立地にあります。都心からもアクセスしやすく、江の島観光と合わせて参拝される方も多くいらっしゃいます。

交通アクセス

白旗神社へのアクセスは、小田急江ノ島線「藤沢本町駅」が最寄り駅となります。駅から神社までは徒歩約6〜7分の距離で、国道467号(八王子街道)沿いにあるため道順も分かりやすくなっています。藤沢本町駅からは北東方向に向かい、白旗交差点を目印にしてください。

JR藤沢駅からも徒歩でアクセス可能で、距離は約15分程度です。藤沢駅からは複数の路線が利用できるため、遠方からの参拝にも便利です。また、神奈川中央交通のバス「白旗神社前」停留所もあり、バスでのアクセスも可能です。

車でお越しの場合は、国道467号を利用すると便利です。東名高速道路厚木インターチェンジから約30分、横浜横須賀道路朝比奈インターチェンジから約40分の距離にあります。カーナビゲーションをご利用の際は「白旗神社」または住所での検索をおすすめします。

拝観時間・料金・駐車場情報

白旗神社の参拝時間は特に制限がありませんが、社務所での御朱印授与や各種お守りの授与は9時から17時までとなっています。年中無休で参拝可能ですが、祭事や神事が行われている際は参拝に制限がある場合がありますので、特別な日程での参拝をご希望の場合は事前にお問い合わせください。

参拝料は無料です。御祈祷を希望される場合の祈祷料については、内容により異なりますので社務所にお尋ねください。御朱印の初穂料は「お志」形式となっており、一般的に300円程度を目安とされています。

駐車場は境内に約20台分が用意されており、無料で利用できます。特徴的なのは境内乗り入れ方式の駐車場で、車を駐車後すぐに境内の見どころを楽しむことができる便利な設計となっています。ただし、祭事や行事の際は混雑が予想されるため、公共交通機関の利用をおすすめします。

クレジットカード(VISA、MasterCard、銀聯)や電子マネー(Suica、PASMO、QUICPay、iD、nanaco、WAON)での支払いにも対応しており、現金を持参しなくても安心して参拝できます。境内にはWi-Fi(Shirchata-Jinje01)も完備されているため、参拝の記念写真をその場でSNSに投稿することも可能です。

<住所> 〒251-0052 神奈川県藤沢市藤沢2丁目4番7号

参照サイト

・相州藤沢 白旗神社 公式ホームページ:https://www.shirahata-jinja.jp/
・神奈川県神社庁:https://www.kanagawa-jinja.or.jp/shrine/1206042-000/

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