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意富比神社(船橋大神宮)|1900年以上の歴史を誇る古社の魅力と見どころ、参拝案内を詳しく解説

意富比神社(船橋大神宮)|1900年以上の歴史を誇る古社の魅力と見どころ、参拝案内を詳しく解説

正式名を「意富比神社(おおひじんじゃ)」という当社は、通称「船橋大神宮」として長く船橋市民に愛されており、1900年以上の歴史を持つ古社です。日本の総氏神・天照皇大神を祀る船橋地方最古、市内最大級の神社として、地域の信仰を集め続けています。境内には1880年に建てられた高さ約12mの灯明台があり、毎年10月20日には例大祭が催され、神楽の奉納と徳川家康公の上覧相撲に始まる400年以上の歴史と伝統のある奉納相撲が行われます。

意富比神社(船橋大神宮)の概要・基本情報

意富比神社(船橋大神宮)|1900年以上の歴史を誇る古社の魅力と見どころ、参拝案内を詳しく解説

意富比神社は千葉県船橋市宮本に鎮座する古社で、その起源は古代にまで遡ります。平安初期の『日本三大実録』貞観5年(863)の記事で、「下総国意富比神」として初出し、これは船橋市域に関する文献としても最古のものです。平安前期の格式ある神社を記した『延喜式』の「神名帳」にも、下総国11社の中に「意富比神社」として載せられ、東国では数少ない「式内社」として位置づけられています。

歴史と由来

社伝では、景行天皇40年、日本武尊の東征の折に当地で東国平定の成就を祈願したのに始まると伝えるとされており、この地域における信仰の中心として長い間親しまれてきました。

社名となっている「意富比(おおひ、旧仮名遣:おほひ)」の由来については諸説があります。主な説として、大火あるいは大炊の意で食物神とする説、夕日を真正面に受ける高台にあることから夕日とみる説、古代の有力豪族である意富氏の氏神とする説、そして大日の意でこの地方の農民が信仰してきた太陽神とする説などがあります。

後にこの一帯が伊勢神宮に寄進されて御厨(夏見御厨。船橋御厨ともいう)となり、その守護として伊勢神宮の祭神である天照大神を祀る神明社が建立されたが、御厨の衰退とともに神明社も廃れ、意富比神社に合祀されたという歴史があります。その後、天照皇大神に対する信仰の方が強くなり、次第に意富比神社の社名は忘れられ、もっぱら船橋神明・船橋大神宮と呼ばれるようになったのです。

祭神とご利益

意富比神社の主祭神は天照皇大神(天照大御神)で、配神として萬幡豊秋津師比売命、天手力雄命が祀られています。また、徳川家康公、秀忠公も合祀されており、幅広いご利益を求めて多くの参拝者が訪れます。

天照大御神を祀ることから、開運厄除、家内安全、商売繁盛などのご利益があるとされており、地域の守護神として船橋市民をはじめ多くの人々の信仰を集めています。

意富比神社(船橋大神宮)の見どころ・特徴

意富比神社(船橋大神宮)|1900年以上の歴史を誇る古社の魅力と見どころ、参拝案内を詳しく解説

意富比神社は船橋市の中心部にありながら、豊かな自然に囲まれた境内を有しており、四季折々の美しさを楽しむことができます。参道は100メートル以上続き、春は桜、夏は緑陰、秋は紅葉、冬は木漏れ日と、季節ごとに異なる表情を見せてくれます。

建造物・構造の魅力

神門およびそれと連続する柵の中に、拝殿と本殿がある形で、一般の参拝者は神門から、祈願を行う方は柵の中の拝殿から参拝する形となっています。境内には拝殿、本殿のほか、神楽殿も設けられており、伝統的な神社建築の美しさを堪能することができます。

神楽殿では定期的に神楽が奉納され、特に例大祭や正月、節分の際には多くの参拝者がその優美な舞を鑑賞します。例大祭(10月20日)をはじめ、正月三が日・節分・12月二の酉に演じられる神楽は、船橋市指定無形民俗文化財に指定されており、地域の貴重な文化遺産として保護されています。

境内にそびえる灯明台

境内には1880(明治13)年に建てられた高さ約12mの灯明台を有します。和洋折衷の建物は千葉県有形民俗文化財にも指定されており、現存する灯明台としては国内最大規模として知られています。

この灯明台は、境内の灯明台は明治13年(1880)に完成した和洋折衷の建物で、現存の中では国内最大級の民間灯台といわれ、千葉県指定有形民俗文化財です。毎年1月の灯明台祭では新成人の門出を祝い、年に1度だけ点灯されます。この灯明台は船橋のシンボル的な存在として親しまれており、かつて東京湾を航行する船舶の目印として重要な役割を果たしていました。

境内の摂社・末社

境内には多数の摂社・末社が配置されており、それぞれに特色ある信仰が根付いています。中でも常盤神社は規模が大きく、日本武尊を祀っており、多くの参拝者が訪れます。また、船の形をした賽銭箱がある末社など、港町らしい特色ある社もあり、散策しながら参拝する楽しさがあります。

参拝案内

意富比神社(船橋大神宮)|1900年以上の歴史を誇る古社の魅力と見どころ、参拝案内を詳しく解説

意富比神社は地域の人々だけでなく、遠方からも多くの参拝者が訪れる由緒ある神社です。正しい参拝作法を理解し、マナーを守って心静かに参拝することで、より深い御利益を得ることができるでしょう。

参拝作法とマナー

神社での基本的な参拝作法は「二拝二拍手一拝」です。まず鳥居をくぐる際には一礼し、参道は中央を避けて歩きます。手水舎で心身を清めた後、拝殿前で姿勢を正し、賽銭を納めてから鈴を鳴らします。深く二回お辞儀をし、胸の高さで二回拍手を打ち、心を込めて祈願した後、最後に深く一礼します。

境内は神聖な場所ですので、大きな声での会話は控え、携帯電話での通話も慎むようにしましょう。また、建物や御神木などに触れることは避け、写真撮影の際も他の参拝者の迷惑にならないよう配慮が必要です。

年中行事・季節のイベント

毎年10月20日には例大祭が催され、神楽の奉納と徳川家康公の上覧相撲に始まる400年以上の歴史と伝統のある奉納相撲が行われます。この例大祭は意富比神社最大の行事で、特に奉納の素人相撲は”船橋のけんか相撲”として、関東一円に名を知られていたほど有名です。

毎年1月の灯明台祭では新成人の門出を祝い、年に1度だけ点灯されます。この祭りでは、境内の灯明台が美しく照らされ、幻想的な雰囲気に包まれます。

正月三が日には約15万人もの参拝者が訪れ、境内は多くの露店で賑わいます。節分祭では豆まきが行われ、多くの家族連れが参加します。また、12月の二の酉の日にも特別な神楽が奉納され、年末の大切な行事として親しまれています。

御朱印・お守り情報

意富比神社では御朱印の授与を行っており、参拝の記念として多くの方が受けています。御朱印は社務所で受け取ることができ、通常の御朱印のほか、特別な行事の際には限定の御朱印が授与されることもあります。

お守りについては、交通安全、学業成就、家内安全、商売繁盛など、様々な種類が用意されています。天照大御神を主祭神とすることから、特に開運厄除のお守りが人気です。授与時間は午前9時から午後4時までとなっており、詳細は事前に確認することをお勧めします。

アクセス・利用情報

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意富比神社は船橋市の中心部に位置し、電車でのアクセスが非常に便利な立地にあります。周辺には商店街もあり、参拝と合わせて街歩きも楽しむことができます。

交通アクセス

電車でのアクセスが最も便利で、京成本線 大神宮下駅から徒歩約3分、JR総武線 船橋駅南口から徒歩約15分となっています。京成線大神宮下駅が最寄り駅で、駅名にも「大神宮」が入っているほど神社との関係が深く、駅から神社までは参道が続いています。

JR船橋駅からは商店街を通って向かうことができ、途中で買い物や食事を楽しむこともできます。船橋駅は複数の路線が乗り入れる主要駅のため、東京方面からのアクセスも良好です。

車でのアクセスは、京葉道路 船橋ICまたは花輪ICから約7分です。ただし、市街地にあるため道路が混雑することがあり、特に初詣の時期や例大祭の際は交通規制が行われる場合もありますので、公共交通機関の利用がお勧めです。

<住所> 〒273-0003 千葉県船橋市宮本5-2-1

拝観時間・料金・駐車場情報

参拝は基本的に24時間可能ですが、電話受付 9:00~17:00となっており、御朱印やお守りの授与は午前9時から午後4時までです。ご祈祷:10時〜16時までの毎正時に開始、1日7回(お昼12時も受付可能)予約不要、当日の申込み可能 ただし、受付は開始時刻の15分前までとなっています。

参拝料は無料で、どなたでも自由に参拝することができます。ご祈祷を希望される場合は別途初穂料が必要となりますので、詳細は社務所にお尋ねください。

駐車場については無料で利用できますが、台数に限りがありますので、できる限り公共交通機関または近隣の有料駐車場をご利用くださいとのことです。特に正月三が日や例大祭などの混雑時には駐車場が使用できない場合もありますので、事前に確認するか公共交通機関での参拝をお勧めします。

参照サイト

・意富比神社 船橋大神宮 公式ホームページ:http://www.oohijinja.jp/

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