【大阪錫器】機能性とデザイン性を兼ね備えた錫器の魅力

大阪錫器株式会社は1949年に創業した、大阪市東住吉区に拠点を置く錫(すず)製品の会社です。錫は美しい輝きと独特の風合いが特徴で、酒器をはじめ幅広い商品に使われています。

今回は、歴史ある『大阪浪華錫器』(おおさかなにわすずき)を製造する大阪錫器の魅力をご紹介します。

大阪錫器とは

大阪錫器の錫器は江戸時代後期に京都から大阪に普及した京錫の流れを汲みます。初代伊兵衛(錫伊)から始まり、代々大阪で隆盛を極めました。

大正14年、今井弥一郎が引継ぎ、戦時中に大阪工芸協会会員として工芸活動し、各界に働きかけ技術保存に努力し、地金の配給を受けるように。昭和20年終戦と同時に製造を再開しました。

通商産業大臣(現経済産業大臣)より伝統的工芸品『大阪浪華錫器』の指定を受け、2001年には大阪市より、大相撲3月場所の優勝力士に贈る大阪市長賞の製作を依頼されるなど数々の業績を残してきました。

さらにシンガポール政府の依頼により「Singapore Metal-Arts Co.,Ltd 」を現地に設立し、派遣技術指導にあたっています。

大阪浪華錫器の魅力

大阪浪華錫器は、国から指定された日本の伝統的工芸品です。錫は柔らかく加工しやすい金属で、錆びにくく、飲み物の風味を引き立てると言われています。このため、酒器や茶器、花器など、日常生活品や茶道具、神具として多く使用されています。

大阪錫器株式会社の製品は、職人の手により作られ、美しい輝きや質感を持っています。手作業で作られる錫器は、一点一点異なる風合いで、使うほどに味わいが増していきます。

また錫は抗菌性があると言われているため、衛生的で実用的なのも嬉しいポイントです。大阪浪華錫器は、伝統と機能性を兼ね備えた日本の工芸品として、国内外で高く評価されています。

現代の名工 今井達昌さん

今井達昌さんは、大阪浪華錫器の伝統工芸士であり、厚生労働大臣によって表彰される「現代の名工」にも選ばれた職人です。

今井さんは、伝統技術を守りつつも、「私たちは、次の時代へ伝えていくための、一つの時代を預かっている。その時代に需要がなくては駄目。今の時代に必要とされるものを作らなければならない」と、現代のライフスタイルに合った新しいデザインや用途を日々追求しています。

「現代の名工」に選ばれたことで、今井さんの技術はさらに広く認知され、大阪浪華錫器の未来を担う重要な存在として脚光を浴びました。今井さんの作品は、伝統技術を次世代に継承するだけでなく、常に進化させていく姿勢が印象的です。

作品は繊細でありながら力強さを感じさせる仕上がりで、錫特有の美しい輝きや質感が際立っています。手作業による細部へのこだわりと、長年の経験高度な技術が評価されています。

また、今井さんは若手職人の育成にも力を注いでいます。工房では、若手職人が錫器製作に情熱を持って取り組めるよう、「理論」と「経験」をしっかり身につけることを重視し、指導に当たっています。若職人にも仕事の機会を多く与え、数をこなしてしっかり技術を習得できるよう心がけているのです。その姿勢は、伝統業界の中でも後継者育成のモデルとなっており伝統業界の枠を広げる革新的な取り組みとして注目されています。

おすすめ商品2選

大阪錫器株式会社は酒器、茶器花器、タンブラーなど幅広く取り揃えています。

全てが職人の手仕事からできる逸品です。今回は、大阪錫器のアイテムの中でも特に人気の2品をご紹介します。

タンブラー スタンダード

大阪錫器1番人気の商品です。大阪錫器のタンブラーは、錫の特性を最大限に活かしデザインとなっているため、錫器をはじめて使う方におすすめです。錫は熱伝導性が高く、冷たい飲み物を入れると冷たさを保持できます。

また、錫には金属特有の嫌な匂いや味移りがなく、錫器を使用することで水やお酒の風味をまろやかにすると言われています。大阪錫器のタンブラーは、職人の手仕事による美しい光沢と滑らかな質感が特徴で、使い込むほどに風合いが増すのも魅力です。飽きのこないデザインは普段使いはもちろんのこと、贈り物にも最適です。

富士山タンブラー

富士山タンブラーは、日本を象徴する富士山をデザインした、高級感あふれる錫製タンブラーです。世界文化遺産にも登録されている富士山は、末広がりになっていることから、「発展・繁栄に繋がる、 将来の展望が開ける」といった意味合いがあり、とても縁起が良いとされています。

大阪浪華錫器の伝統的な技術と現代のデザインが融合しており、富士山の荘厳な姿と錫の美しい光沢が見事に調和されています。日本の象徴を身近に感じながら、特別な時間を楽しめる品として、海外の方への贈答品や記念品としても人気が高いアイテムです。名入れもできることから、世界で一つだけのオリジナルタンブラーを制作できます。

まとめ

今回は、江戸時代からの伝統工芸を引き継ぐ、大阪錫器株式会社をご紹介しました。

大阪錫器株式会社では、オリジナルの彫刻を入れたアイテムも提供してもらえるため、普段使いはもちろん、イベントや大切な記念日のプレゼントとしても喜ばれます。

公式オンラインショップでは、錫器の手入れの仕方をはじめ、長く大切に使うための知識も掲載されています。デザイン性も機能性も兼ね備えた錫器を、生活に取り入れてみませんか。

大阪錫器公式HP
大阪錫器公式オンラインショップ
大阪錫器公式インスタグラム

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