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玉前神社|上総国一之宮の由緒ある神社の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド

玉前神社|上総国一之宮の由緒ある神社の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド

千葉県長生郡一宮町に鎮座する玉前神社は、1200年以上の悠久の歴史を誇る上総国一之宮として、古くから人々の信仰を集めてきた由緒ある神社です。玉依姫命を主祭神として祀り、縁結びや子授け、安産のご利益で知られています。

玉前神社の概要・基本情報

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玉前神社は千葉県長生郡一宮町一宮に位置する式内社で、上総国一之宮として崇敬されています。延長5年(927年)に成立した「延喜式神名帳」には「玉前神社 名神大」として記載され、名神大社に列せられている格式高い神社です。現在は神社本庁の別表神社に指定されており、旧社格は国幣中社でした。

一宮町という地名の由来にもなったこの神社は、房総半島九十九里浜の最南端に位置し、温暖な気候に恵まれた土地にあります。縄文・弥生時代から人々の営みがあったとされる歴史ある地域で、古代より信仰の中心地として重要な役割を果たしてきました。

歴史と由来

玉前神社の創建年代は、永禄年間(1558年-1570年)の戦火により社殿および古記録等が焼失したため不明ですが、他の文献等により、少なくとも鎮座以来1200年以上経過していることは間違いないとされています。

平安時代の貞観10年(868年)には朝廷から神階の昇進を受けており、元慶元年(877年)、元慶8年(884年)にも神階が昇進されるなど、古代から朝廷に重要視されていました。これらの記録では「玉崎神」「玉埼神」と表記されており、現在の「玉前」の表記になったのは延喜式の頃からとされています。

江戸時代の貞享4年(1687年)には現在の社殿が造営され、明治4年(1871年)には近代社格制度において国幣中社に列せられました。明治33年(1900年)と大正12年(1923年)には社殿等の改修が行われ、現在に至っています。

祭神とご利益

玉前神社の主祭神は玉依姫命(たまよりひめのみこと)で、海の女神として崇敬されています。社伝では、玉依姫命は海からこの地に上がり、豊玉姫命から託された鵜葺草葺不合命を養育し、のち鵜葺草葺不合命と結婚し、神武天皇(初代天皇)らを産んだとされています。

このような神話から、玉前神社は縁結び、子授け、子宝、安産などのご利益で知られており、多くの参拝者が訪れています。特に女性の人生における重要な節目での祈願に霊験があるとされ、古くから信仰を集めています。

また、玉前神社は富士山頂や出雲大社などのパワースポットが一直線に並ぶ「レイライン」の東端に位置することでも有名で、関東屈指のパワースポットとして注目されています。春分の日には特に多くの参拝者が訪れ、太陽の道を意識した特別な参拝が行われています。

玉前神社の見どころ・特徴

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玉前神社には歴史と伝統に裏打ちされた多くの見どころがあり、参拝者の心を魅了しています。黒漆塗りの美しい社殿をはじめ、貴重な文化財や自然の恵みを感じられるスポットが点在しています。

建造物・構造の魅力

玉前神社の最大の見どころは、本殿・幣殿・拝殿がつながった権現造の社殿です。いずれも江戸時代の貞享4年(1687年)の造営で、千葉県指定文化財に指定されています。

特に注目すべきは、全国的にも珍しい黒漆塗りの社殿です。一般的な神社建築では朱色や白木造りが多い中、玉前神社の黒漆塗りの社殿は荘厳で独特な美しさを持っています。この黒い社殿は、神社建築としては全国的に見ても極めて珍しく、玉前神社の大きな特徴となっています。

社殿の構造は本殿、幣殿、拝殿が一体となった複合社殿で、江戸時代の優れた建築技術を現在に伝える貴重な文化財です。細部の装飾や彫刻も見事で、参拝者は歴史の重みと職人の技を同時に感じることができます。

自然・景観の美しさ

玉前神社の境内には、参拝者の心を癒やす自然の美しさが随所に感じられます。境内にはイヌマキの群生があり、一宮町指定文化財の天然記念物として保護されています。これらの古木は長い年月を経て育った神域にふさわしい荘厳さを醸し出しています。

境内には水琴窟があり、静寂の中に響く美しい音色は参拝者の心を清めてくれます。また、「はだしの道」と呼ばれるユニークなスポットがあり、裸足で3回回ると気が満ちるとされています。自然の力を直接感じられる体験として、多くの参拝者が挑戦しています。

境内からは九十九里浜の雄大な自然を感じることができ、海の女神である玉依姫命を祀る神社にふさわしい立地となっています。特に春分の日には、レイライン上に昇る太陽を拝むことができ、神秘的な体験を味わうことができます。

文化財・重要な所蔵品

玉前神社には国指定重要文化財をはじめとする貴重な文化財が多数所蔵されています。梅樹双雀鏡は、玉前神社に伝わる神聖な鏡で縁に穴が2つあることから御正体(神体)として神前に掛けていたと思われます。白銅で作られた丸い鏡の大きさは直径約20.5cm、厚さ3.5cm。鏡の背面には、大きな梅の木と2羽の雀が描かれています。鎌倉時代の作ですが、鋳成も良く、わが国の和鏡の中でも優れたものの一つです。1953年11月14日に国の重要文化財に指定されました。

その他にも、萌黄縅胴丸、松喰鶴鏡、蓬莢鏡などの工芸品や、里見義頼寄進状などの古文書が千葉県や一宮町の文化財として指定されています。これらの文化財は現在、千葉県立中央博物館大多喜城分館に寄託されており、研究と保存が進められています。

また、江戸時代から伝わる神楽は上総神楽(かずさかぐら)の名で親しまれています。その歴史は古く、1711年に玉前神社の境内に神楽殿を造り奉納したとの記録が残されています。現在は上総神楽保存会がその技を継承しており、玉前神社の春と秋の祭礼をはじめ年間7度奉納されています。1958年4月23日、千葉県の無形民俗文化財に指定されました。

参拝・拝観案内

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玉前神社では、古来より受け継がれる神社の伝統に基づいた参拝作法で、心穏やかに祈りを捧げることができます。また、毎年行われる祭事や神事は、多くの参拝者にとって貴重な体験となっています。

参拝作法とマナー

玉前神社での参拝は、一般的な神社参拝の作法に従って行います。鳥居をくぐる際は一礼し、参道は中央を避けて歩きます。手水舎で身を清めた後、拝殿前では二拝二拍手一拝の作法で参拝します。

境内には「はだしの道」と呼ばれる特別なスポットがあり、裸足で3回回ると気が満ちるとされています。この体験を希望する参拝者も多く、自然の力を直接感じることができる玉前神社ならではの参拝方法です。ただし、足元に注意し、無理をしないよう心がけてください。

水琴窟では美しい音色を楽しむことができ、静寂の中で心を落ち着けることができます。また、境内にあるさざれ石や御神水など、各所でパワースポットとしての恵みを感じることができます。

年中行事・季節のイベント

玉前神社で最も有名な祭事は、毎年9月13日に行われる例祭「上総十二社祭り」です。大同2年(807年)頃から始まったとされるこの祭りは、「上総の裸祭り」とも称され、千葉県指定無形民俗文化財に登録されている歴史ある神事です。

この祭りは、玉前神社の祭神である玉依姫命が上陸したと伝えられる釣ヶ崎海岸に、その一族の神々を祀る周辺神社から神輿が集まってくる壮大な儀式です。約2,500人の裸に近い姿の男衆が神輿を担ぎ、九十九里浜の波打ち際を疾走する「シオフミ」の姿は圧巻で、房総半島に多い浜降り神事の中でも最古の歴史と伝統を誇ります。

9月10日には鵜羽神社から玉前神社への神輿の渡御があり、「御迎祭り」として神輿を迎える神事が行われます。境内の神楽殿では上総神楽が奉納され、祭りの厳かな雰囲気を演出します。

その他にも、春と秋の祭礼では上総神楽が年間7度奉納されるなど、一年を通じて様々な神事が執り行われています。春分の日には、レイライン上に昇る太陽を拝む特別な参拝も行われ、多くの参拝者が神秘的な体験を求めて訪れます。

御朱印・お守り情報

玉前神社では、通常の御朱印と月替わりの御朱印の2種類を頂くことができます。基本的に書置き対応となっていますが、玉前神社のオリジナル御朱印帳を購入すると、直接御朱印帳に書いていただくことが可能です。

オリジナル御朱印帳は3色展開で、外房鎮座の神社としては1,200円と手頃な価格設定となっており、デザインも色合いも美しいと参拝者から好評を得ています。全国一宮専用の御朱印帳でも対応していただけるため、一宮巡りをしている方にも便利です。

お守りについては、玉依姫命のご利益にちなんだ縁結び・子授け・安産のお守りが特に人気です。全国的にも珍しいサーファーのお守り「波乗守」も頒布されており、九十九里浜という立地を活かしたユニークなお守りとして話題を集めています。

春分の日には、レイラインを意識した特別な記念御朱印も頂くことができ、この時期に合わせて参拝する方も多くいます。

アクセス・利用情報

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玉前神社は千葉県長生郡一宮町という九十九里浜南端の好立地にあり、電車でも車でもアクセスしやすい環境にあります。参拝に必要な施設も整備されており、ゆっくりと参拝を楽しむことができます。

交通アクセス

電車でのアクセスは、JR外房線「上総一宮駅」が最寄り駅となります。駅から玉前神社までは約500メートル、徒歩約7分の距離で、駅名にもなっているほど地域の中心的な神社として親しまれています。東京駅からは特急を利用すると約60分でアクセス可能です。

車でのアクセスは、九十九里有料道路「一宮インターチェンジ」から約3.2キロメートル、車で約6分の距離にあります。首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の「茂原長南インターチェンジ」からは約14.6キロメートル、車で約21分となっています。圏央道の開通により、都心部からのアクセスがより便利になっています。

<住所> 〒299-4301 千葉県長生郡一宮町一宮3048

拝観時間・料金・駐車場情報

玉前神社の参拝時間について、境内は基本的に終日開放されていますが、授与所や御朱印の受付時間については詳細は公式サイトでご確認ください。参拝自体は無料で行うことができます。

駐車場は普通自動車約50台が収容可能な無料駐車場が境内横に完備されています。駐車場は広く、駐車しやすい環境が整っており、大型バスの駐車も可能ですが、事前の問い合わせが必要です。参拝の所要時間は、ゆっくりと境内を回って約40分程度が目安となります。

境内にはバリアフリー設備として、新参集殿に多目的トイレが設置されており、手すりや小児用ベッド、暖房便座が完備されています。車椅子での参拝も可能ですが、境内は玉砂利が厚く敷かれている箇所もあるため、介助者同伴での参拝をお勧めします。

祭事や特別な行事の際には参拝者が多くなることが予想されるため、時間に余裕を持った参拝計画を立てることをお勧めします。

参照サイト

・上総一之宮 玉前神社 公式ホームページ:https://www.tamasaki.org/index.htm
・千葉県| 上総國一之宮玉前神社 特設ウエブサイト:https://www.tamasaki-jinja.org/

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