
香取神宮|由緒ある神社の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド
千葉県香取市に鎮座する香取神宮は、全国約400社の香取神社の総本社として2600年以上の歴史を誇る由緒ある神社です。茨城県の鹿島神宮・息栖神社とともに「東国三社」の一つに数えられ、関東屈指のパワースポットとして多くの参拝者が訪れます。
香取神宮の概要・基本情報
香取神宮は千葉県北東部、利根川下流右岸の亀甲山と呼ばれる丘陵上に位置する神社です。下総国の一宮で、全国約400社の香取神社の総本社として、古くから朝廷や武家から篤い崇敬を受けてきました。
伊勢神宮、鹿島神宮と並んで神宮の名称を使用することを許可された数少ない神社であり、その格式の高さを物語っています。境内は香取の森と呼ばれる神域となっており、千葉県指定天然記念物として豊かな自然が保護されています。
歴史と由来
香取神宮の創建は神武天皇18年(紀元前600年頃)とされ、日本最古級の神社の一つです。日本神話の「国譲り」において、経津主神が武甕槌大神とともに出雲国の大国主神との交渉を成功させ、葦原中国(現在の日本)の平定に大きな役割を果たしたという神話に基づいています。
古くは朝廷から蝦夷に対する平定神として、また藤原氏から氏神の一社として崇敬された歴史があります。奈良時代には藤原氏が平城京に春日神社を建立し、香取・鹿島の神を勧請して第一殿・第二殿に奉祀するなど、国家的な重要性を持つ神社として位置づけられました。
平安時代以前に「神宮」の呼称使用が認められていたのは、実は伊勢・香取・鹿島の3社だけという事実からも、香取神宮の特別な地位がうかがえます。
祭神とご利益
香取神宮の祭神は経津主神(ふつぬしのおおかみ)で、別名を伊波比主神(いわいぬしのかみ)ともいいます。経津主神の「フツ」は刀剣の鋭い様を表した言葉で、刀剣の威力を神格化した武神・軍神として信仰されています。
勝運・交通・災難除けなどにご利益があるとされ、特に新しいことを始める時や人生の勝負事に臨む際に多くの人が参拝します。千葉県最強のパワースポットとして「意を決する場所」とも呼ばれ、仕事運や道開きにも御利益があるとされています。
また、厄払いや縁結び、家内安全、海上守護、心願成就、安産など、幅広いご利益で信仰を集めています。
香取神宮の見どころ・特徴
香取神宮の境内には歴史的建造物や自然の見どころが数多く点在し、参拝者を魅了しています。神域全体が香取の森として保護されており、古来からの神聖な雰囲気を今に伝えています。
建造物・構造の魅力
香取神宮の象徴的な建物は鮮やかな朱色の楼門です。1700年(元禄13年)に徳川幕府(5代将軍綱吉公)によって造営されたこの楼門は重要文化財に指定されており、楼上にある「香取神宮」の額は日露戦争の勝利を導いた英雄「東郷平八郎」の筆として知られています。
楼門内安置の随身は左大臣・右大臣と呼ばれていますが、正面向かって右の老人像は「竹内宿祢」、左の壮年像は「藤原鎌足」であると伝えられています。
本殿も楼門と同じく元禄13年(1700年)に徳川幕府の手によって造営されました。様式は正面柱間三間の流造に後庇を加えた両流造り、屋根は桧皮葺で、近世前期の正統的な手法を用いており、全国的に見てもこの時期の神社建築を代表する建物として評価されています。
境内西方には経津主神の荒御魂を祀る奥宮があり、昭和48年(1973年)の伊勢神宮遷宮の際の古材を使用して建てられています。
自然・景観の美しさ
香取神宮の境内は香取の森(千葉県指定天然記念物)と呼ばれる神域として保護されており、手付かずの自然が残る貴重な空間です。樹齢が1000年もの大杉の御神木があり、その荘厳な姿は多くの参拝者に深い感動を与えています。
桜馬場には多くの桜があり、春には美しい桜の花を楽しむことができ、秋には紅葉が綺麗に色づきます。また、徳川光圀公が植えたとされる黄門桜も境内の名所として知られています。
香取神宮から約2km離れた場所には津宮浜鳥居があります。利根川の河川敷に位置し、むかし、道路事情が良くなかった頃は舟でのお参りが主で、その鳥居が香取神宮の入口とされていました。現在も式年神幸祭では、ここから神輿をのせた御座船が出発します。
文化財・重要な所蔵品
香取神宮は多くの貴重な文化財を所蔵しています。最も有名なのは昭和28年に国宝と指定されている海獣葡萄鏡で、正倉院御物、四国大山祇神社の神鏡とを合わせ『日本三銘鏡』と称されています。直径は29.6cm、縁の高さ2cm、重量4560g、白銅質の円鏡で、葡萄唐草を地紋として、唐獅子のつまみを中心に獅子・馬・鹿・麒麟などの獣類、孔雀・鴛鴦・鳳凰・鶏などの鳥類、さらには昆虫などを配した精巧な作りとなっています。
この海獣葡萄鏡は千葉県の工芸品で唯一の国宝として、香取神宮の宝物館で大切に保管・展示されています。
境内には地震を起こす大ナマズの仕業を抑えるため、地中深くに石棒を差し込んだとされる要石があります。鹿島神宮の神様「武甕槌大神」と香取神宮の神様である経津主神が地中深くに石棒を差込み、大ナマズの頭と尾を刺し通し、地震を沈めたとされており、鹿島神宮は凹型で頭を押さえ、香取神宮は凸型になって尾を押さえ込んでいると伝えられています。
参拝・拝観案内
香取神宮への参拝は一年を通して可能で、季節ごとに異なる魅力を楽しむことができます。関東屈指のパワースポットとして多くの参拝者が訪れるため、適切な参拝マナーを心がけることが大切です。
参拝作法とマナー
香取神宮での参拝は一般的な神社の作法に従います。まず手水舎で手と口を清め、参道の中央を避けて歩きます。拝殿前では二拝二拍手一拝の作法で参拝を行います。
境内参拝の前に訪れたい第一の鳥居「津宮浜鳥居」から参拝を始めるのも古式に則った方法です。雄大な利根川を眺めながら、第一の鳥居をくぐる清らかな気持ちで参拝ができること間違いなしの体験となります。
境内では御殿廻りを一周できるので御祭神の御神徳を感じながら歩くこともおすすめされています。また、復路は旧参道を通って「要石」と「奥の宮」を見に行くコースも参拝者に人気です。
年中行事・季節のイベント
香取神宮では一年を通じて多くの祭典や行事が執り行われます。2月に節分祭、4月に御田植祭と神幸祭、11月に大饗祭、12月には団碁祭など1年を通じて多くの祭典があります。
特に4月の神幸祭は津宮浜鳥居から神輿をのせた御座船が出発する伝統的な祭りとして知られています。この祭りでは往時の舟運繁栄の名残を感じることができる貴重な機会となっています。
春はさくら、秋は紅葉が美しく、季節の移ろいとともに境内の自然美を楽しむことができます。桜の季節には春は桜と大鳥居のコラボレーションが特に美しいとされています。
御朱印・お守り情報
香取神宮では複数種類の御朱印を授与しています。「香取神宮」、「奥宮」、「要石」の3種類の御朱印と、季節や行事に合わせた御朱印が頒布されています。
御朱印の受付時間は拝殿の授与所が8:30〜17:00、奥宮の授与所が9:00〜17:00となっています。
お守りについては御神札(家内安全、商売繁昌)をはじめ「錦守」要石に由来した御守り「要石災難除守」武道やスポーツの御守りの「体育勝運守」「安産守」等、交通安全、厄除、合格祈願、安産、心願成就などいろいろなお守りが用意されており、参拝者の様々な願いに応えています。
アクセス・利用情報
香取神宮は千葉県香取市に位置し、東京都心からも比較的アクセスしやすい立地にあります。公共交通機関と自家用車の両方でアクセス可能で、参拝者の利便性に配慮されています。
交通アクセス
電車でのアクセスはJR成田線佐原駅から香取市循環バスで約13分、または車で約10分となっています。また、JR成田線香取駅から徒歩約30分でもアクセス可能です。
高速バスでは東京駅八重洲南口から、2つの高速バス路線が運行されており、乗り換えなしで約85分で到着できます。関鉄グリーンバス:鉾田・麻生・潮来・佐原・香取神宮ー東京線「香取神宮」下車 徒歩1分と京成バス・千葉交通:銚子東京線(佐原ルート・小見川ルート)「佐原香取」下車 徒歩15分の2路線があります。
自動車でのアクセスは東関東自動車道 佐原香取ICから約2分と非常に便利です。
拝観時間・料金・駐車場情報
授与所、御朱印受付の時間は通常8:30〜17:00となっています。祈祷受付は8:30〜16:30、宝物館受付は8:30〜16:00です。
参拝自体は無料ですが、宝物館の拝観には別途料金が必要です。詳細な料金については公式サイトでご確認ください。
駐車場は無料駐車場有り 普通車(一部大型)300台が完備されており、第一駐車場・第二駐車場・第三駐車場に分かれています。休日や祭事の際には混雑が予想されるため、時間に余裕を持って訪問することをおすすめします。
境内周辺には参道商店街があり、草だんご、七味、さつまいも菓子、佃煮、漬物、地酒などの地域特産品を購入することができます。
<住所> 〒287-0017 千葉県香取市香取1697-1
参照サイト
・香取神宮 公式ホームページ:https://katori-jingu.or.jp/
・千葉県香取市公式サイト 香取神宮:https://www.city.katori.lg.jp/sightseeing/meisho/rekishi/s_katori.html
・千葉県公式観光サイト ちば観光ナビ:https://maruchiba.jp/feature/detail_39.html