
行田八幡神社|由緒ある封じの宮の歴史と見どころ、参拝情報を完全ガイド
埼玉県行田市に鎮座する行田八幡神社は、約千年の歴史を誇る由緒ある神社として、地域の人々に深く愛され続けています。「封じの宮」として知られ、癌封じやぼけ封じなどの特別な祈願で全国から参拝者が訪れる一方、近年は美しい花手水でも注目を集めています。忍城下の総鎮守として栄えた長い歴史と、現代に受け継がれる信仰の姿を併せ持つ、魅力あふれる神社です。
行田八幡神社の概要・基本情報
行田八幡神社は、埼玉県行田市の中心部に位置する神社で、地域の総鎮守として千年にわたり人々の信仰を集めてきました。「封じの宮」の異名で親しまれ、様々な病気や災いを封じる特別な祈願で知られています。境内には本殿をはじめ、多くの境内社が祀られ、それぞれに特色あるご利益があることでも有名です。
歴史と由来
行田八幡神社の創建については、元和・宝永・弘化年間の行田町大火により旧記が失われたため、詳細は不明とされています。しかし、口伝によると平安時代中期、源頼義・源義家父子が奥州討伐の際にこの地に滞陣し、戦勝を祈願して勧請されたのが始まりとされています。
当初は佐間村田中に鎮座し、「田中八幡」と呼ばれていました。天文年間に現在の地に遷座された際、忍城主成田下総守長泰が深く崇敬し、社殿を修補して城下総鎮守としました。この時から「城主八幡」、また社殿が西向きであることから「西向き八幡」とも称されるようになりました。
江戸時代に入ると、代々の忍城主から篤い崇敬を受け、特に阿部豊後守は八幡大神の神徳を深く信仰したと伝えられています。このような武家の保護を受けながら、民衆の間でも様々な願いを叶える神社として信仰を集め、現在まで続く「封じの宮」としての性格を確立していきました。
祭神とご利益
行田八幡神社の主祭神は、誉田別尊(応神天皇)と気長足姫尊(神功皇后)です。応神天皇は弓矢の神として崇敬されると共に、大陸文化を取り入れた文教の祖、殖産興業の神として信仰されています。神功皇后は応神天皇の母君であることから、安産・子育ての神として特に女性の信仰を集めています。
また、比売大神、大物主神、神素盞鳴尊も合祀されており、それぞれ交通安全・学芸、縁結び、開運厄除のご利益があるとされています。特筆すべきは、応神天皇が12月戌の月・14日亥の日に生まれ、百歳を超える長寿であったという伝承から、当神社は「戌亥八幡」と称され、戌年・亥年生まれの方の一代守護神としても崇敬されています。
行田八幡神社の見どころ・特徴
行田八幡神社最大の特徴は、「封じの宮」として継承される特別な祈願にあります。境内には本殿のほか、それぞれ異なるご利益を持つ境内社が点在し、参拝者の様々な願いに応えています。近年では美しい花手水も話題となり、伝統と現代が調和した魅力的な空間を形成しています。
封じ祈願の聖地としての魅力
行田八幡神社が「封じの宮」と呼ばれる所以は、秘法として伝承される特別な祈願にあります。最も有名なのは「癌封じ」で、癌の平癒はもちろん、癌にならないよう、また転移がないようになど、幅広いご神徳があるとされています。このほか「ぼけ封じ」「難病封じ」「悪癖封じ」なども執行され、全国から多くの参拝者が訪れています。
子供の夜泣きやかんの虫を封じる「虫封じ」も古くから行われている祈願の一つで、特に小さなお子様を持つ家族から信仰されています。これらの封じ祈願は単なる迷信ではなく、長い歴史の中で培われた神社の特色ある信仰形態として、現在も大切に継承されています。
境内には「なで桃」と呼ばれるパワースポットもあり、意富加牟豆美命が祀られて病難・災害避けの神として信仰されています。参拝者が桃を撫でながら願いを込める姿は、現代的な信仰の形として親しまれています。
美しい花手水と季節の魅力
2020年4月、コロナ禍で参拝に訪れる人々を癒したいという思いから始まった花手水は、今や行田八幡神社の代表的な魅力の一つとなっています。境内の手水舎を色とりどりの花で彩る花手水は、地元の生花店の手による芸術的な作品として、多くの人々を魅了しています。
この取り組みは「行田花手水week」として市全体に広がり、毎月1日から14日(1月・11月は15日から末日)に開催されています。行田八幡神社は花手水発祥の地として、期間中は複数箇所に異なるデザインの花手水が飾られ、週替わりで内容が変更されるため、何度訪れても新鮮な感動を味わうことができます。
さらに月に一度開催される「希望の光」では、花手水がライトアップされ、昼間とは異なる幻想的な美しさを楽しむことができます。季節の花々を使った花手水は、春の桜から秋の紅葉まで、四季折々の自然の美しさを境内に取り込んでいます。
境内社と特別な神様たち
行田八幡神社の境内には、珍しいご利益を持つ境内社が数多く祀られています。「目の神社」は味鋤高彦根命を祀り、眼病平癒の神として厚い信仰を集めており、「むかいめ」と呼ばれる独特の絵馬が数多く奉納されています。
「瘡守稲荷社」は倉稲魂命を祀る境内社で、食物の神であると同時に、おできや湿疹などの皮膚病に霊験があるとされ、美肌を願う参拝者からも人気を集めています。忍城七福神の一つである「大国主神社」では、福徳と縁結びの神として大国主神が祀られ、良縁を願う人々の参拝が絶えません。
このほか、商売繁盛の恵比寿神社、防火の愛宕神社なども境内に点在し、それぞれの願いに応じた参拝ができるようになっています。境内の豊かな緑に囲まれた鏡池や、耳を澄ませば美しい音色が聞こえる水琴窟など、心を落ち着かせるスポットも多く、都市部にありながら静寂な時間を過ごすことができます。
参拝・拝観案内
行田八幡神社での参拝は、一般的な神社の作法に加えて、特別祈願という独自の信仰形態があることが特徴です。境内は自由に参拝できますが、祈祷を希望される場合は事前の準備や理解が必要です。年間を通じて様々な行事が行われ、季節ごとに異なる魅力を楽しむことができます。
参拝作法と特別祈願について
行田八幡神社での参拝は、まず手水舎で心身を清めることから始まります。花手水の期間中は、美しく飾られた手水舎での清めも参拝の楽しみの一つとなっています。本殿での参拝は、二礼二拍手一礼の基本的な作法で行います。
特別祈願を希望される場合は、社務所での受付が必要です。受付時間は午前10時から12時、午後1時から4時までとなっており、昼の12時から1時は休止時間となります。癌封じ、ぼけ封じ、虫封じなどの封じ祈願のほか、家内安全、厄除祈願、安産祈願、眼病平癒祈願などの一般祈願も執行されています。
戌年・亥年生まれの方は、応神天皇との特別な縁があるとされ、「戌亥八幡」としての信仰から特に丁寧な参拝をされることをお勧めします。戌の日には妊娠の報告と安産祈願、亥年の方は足腰健康と立身出世の祈願が特に効果的とされています。
なお、境内への立ち入りは自由ですが、ペットを連れての参拝は、抱きかかえた状態やゲージ・カートに入れた状態であっても遠慮いただいています。静寂な参拝環境の維持にご協力をお願いします。
年中行事・季節のイベント
行田八幡神社では、年間を通じて様々な祭事が執り行われています。最も注目すべきは、毎月開催される「行田花手水week」で、8月を除く毎月1日から14日(1月・11月は15日から末日)に実施されます。この期間中は境内の複数箇所に芸術的な花手水が飾られ、週替わりで異なるデザインを楽しむことができます。
月に一度、第1土曜日には「希望の光」と題したライトアップイベントが開催され、花手水が幻想的な光に包まれます。このイベントでは行田八幡神社だけでなく、忍城址や前玉神社、周辺の商店街なども一斉にライトアップされ、夜の行田を彩る美しい光の祭典となります。
春には境内の桜が美しく咲き誇り、花見を兼ねた参拝者で賑わいます。夏の古代蓮の開花時期には、近くの古代蓮の里と合わせて訪れる観光客も多く見られます。秋の紅葉シーズンには、境内の豊かな緑が色づき、落ち着いた参拝環境を提供しています。
正月三が日をはじめとした節目の時期には、初詣や厄除けの参拝者で境内が賑わい、地域の信仰の中心としての役割を果たしています。
御朱印・お守り情報
行田八幡神社では、通常の御朱印に加えて、花手水をモチーフにした期間限定の「花手水御朱印」が人気を集めています。この花手水御朱印は毎月異なるデザインで作成され、季節の花々をあしらったカラフルで美しい仕上がりとなっています。現在はすべて書置きでの授与となっています。
お守りについても、神社の特色を活かした独特のものが数多く用意されています。「目の神社」の「め」のお守りは眼病平癒を願う方に人気で、「むかいめ」の絵馬と合わせて授与されています。癌封じや各種封じ祈願に関連したお守りも用意されており、遠方からの参拝者には郵送での対応も行っています。
戌年・亥年生まれの方には、それぞれの干支に関連した特別なお守りがあり、安産・子宝(戌)、足腰健康・立身出世(亥)のご利益があるとされています。また、美肌を願う瘡守稲荷社のお守りや、縁結びを願う大国主神社のお守りなど、境内社ごとの特色あるお守りも豊富に揃っています。
御朱印やお守りの詳細については、参拝時に社務所でお尋ねください。遠方の方への郵送対応についても、電話での問い合わせが可能です。
アクセス・利用情報
行田八幡神社は埼玉県行田市の中心部に位置し、公共交通機関でのアクセスが良好です。また、複数の駐車場も完備されているため、様々な交通手段での参拝が可能です。周辺には忍城址や足袋蔵などの観光スポットも点在しており、行田観光の拠点としても最適な立地にあります。
交通アクセス
行田八幡神社へのアクセスは、電車利用の場合、秩父鉄道行田市駅から徒歩約7分が最も便利です。行田市駅は秩父鉄道の主要駅の一つで、熊谷駅からの乗り換えが一般的なルートとなります。
JR高崎線をご利用の場合は、JR行田駅から市内循環バスで約14分、商工センター前停留所下車後徒歩約6分となります。市内循環バスは行田市内の主要スポットを結んでおり、観光にも便利な交通手段です。
自動車でのアクセスの場合、関越自動車道羽生ICまたは加須ICから約20分、東北自動車道館林ICから約25分程度です。国道17号線からのアクセスも良好で、行田市街地の案内標識に従って進むことができます。
周辺には忍城址、古代蓮の里、埼玉古墳群などの観光スポットが点在しているため、観光ルートの一部として訪れる方も多く見られます。行田市観光案内所では、効率的な観光ルートの相談も受け付けています。
拝観時間・料金・駐車場情報
行田八幡神社の境内への立ち入りは基本的に自由で、拝観料は不要です。ただし、祈祷や特別祈願を希望される場合の受付時間は、午前10時から12時、午後1時から4時までとなっており、昼の12時から1時までは休止時間となります。
駐車場は神社隣接の第1駐車場のほか、第2・第3・第4駐車場が用意されており、すべて無料で利用できます。花手水weekや特別なイベント開催時には多くの参拝者が訪れるため、行田市役所、行田市商工センター、忍城バスターミナル、行田市郷土博物館の駐車場も利用可能です。
平日は比較的駐車場に余裕がありますが、土日祝日や花手水ライトアップイベント「希望の光」開催日は大変混雑します。特にライトアップイベント開催日は県外からも多くの見学者が訪れるため、早めの到車をお勧めします。
社務所での対応時間外でも境内の参拝は可能ですが、御朱印やお守りの授与、祈祷の受付はできませんのでご注意ください。詳細な情報や特別祈願の相談は、事前に電話での問い合わせをお勧めします。
<住所> 〒361-0073 埼玉県行田市行田16-23
参照サイト
・行田八幡神社 公式ホームページ:https://gyodahachiman.jp/
・行田市観光NAVI:https://www.gyoda-kankoukyoukai.jp/spot/1004