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カルメ焼きとは?その魅力と歴史、おうちでの作り方など詳しく解説(Shutterstock / contributor: 223270637)

カルメ焼きとは?その魅力と歴史、おうちでの作り方など詳しく解説

縁日の屋台で、目の前でふくふくと膨らんでいく飴を見て胸をときめかせた記憶はありますか?あの懐かしいお菓子が「カルメ焼き」です。
砂糖と重曹と水——材料はたったそれだけなのに、職人の手わざひとつで軽石のようにふわっと仕上がる不思議さは、何度見ても飽きません。
駄菓子屋が街から少なくなった今も、お祭りの屋台や学校の理科実験など、さまざまな場面で私たちの暮らしに息づいているカルメ焼き。
その歴史と魅力、そしておうちでの作り方まで、丁寧に解説します。

カルメ焼きとは|南蛮貿易が生んだ砂糖菓子

カルメ焼きは「カルメラ」「カルメラ焼き」とも呼ばれる駄菓子の一種で、祭りや縁日の露店などで実演販売されることでもおなじみです。
その名前はポルトガル語の「甘いもの」を意味する caramelo(カルメロ)を語源としています。

今日私たちが親しむ「キャラメル」も、実は同じ語源をもつとされており、カルメ焼きとの深いつながりを感じさせてくれます。

戦国時代に渡来した南蛮菓子

カルメ焼きの歴史は戦国時代にさかのぼります。鉄砲伝来とともにやってきた宣教師や商人が南蛮(ポルトガル)からさまざまな工芸品や食べ物を伝えましたが、カルメ焼きの元祖もその一つといわれています。
伝来した当初は、今のような作り方ではなく、氷砂糖や卵白といった手に入りづらい食材を使用していたために、とても高価なお菓子として扱われていたとされています。

庶民が気軽に口にできるお菓子になるまでには、長い時間がかかったようです。
やがて砂糖が広く流通するにつれ、ざらめと重曹を使うシンプルな製法が確立され、縁日や駄菓子屋の定番品として全国に根づいていきました。

カルメ焼きの特徴|見た目・食感・風味

直径10cm前後、厚さ4〜5cm程度に中央が膨らんだ、飴を発泡させた砂糖菓子で、サクサクした歯応えと濃厚な甘味、カラメルのような焦げ砂糖の香ばしい風味があります。
外側はカリカリの食感なのに対して中は柔らかくなっているため、二種類の食感を楽しめるお菓子です。炭酸ガスによって膨らませているために、見た目よりもずっと軽くサクサクとした食感で、気軽に食べられるのが魅力です。
現代の日本では駄菓子屋が少なくなったものの、お祭りやイベントの屋台で見かけたり、中学生の理科実験の題材として用いられたりするなど、今でも私たちの生活に息づいています。

また、近年では韓国のお菓子「ダルゴナ」が話題となりましたが、ダルゴナは韓国版のカルメ焼きで「ポッキ」とも呼ばれ、平べったく仕上げられ、絵柄をくり抜く型抜き菓子としても親しまれています。

カルメ焼きと同じ砂糖菓子でありながら、形も楽しみ方もちょっと異なるところが興味深いですね。

おうちで作ってみよう|カルメ焼きの基本レシピ

カルメ焼きは「簡単そうに見えて実は奥が深い」お菓子として知られています。
材料はごくシンプルですが、温度管理と手際のよさが成功のカギです。

材料(1〜2枚分)

  • ザラメ(または三温糖)…大さじ3程度- 水…小さじ2程度- 重曹(炭酸水素ナトリウム)…耳かき1〜2杯程度(少量)

道具

鍋や耐熱性のお玉に材料を入れて加熱します。重曹をしっかりとかき混ぜるためにすりこぎなどがあると便利です。また、カルメ焼きは温度管理で仕上がりが大きく変わるため、調理用の温度計があると安心です。

作業中は手元がとても熱くなるので、軍手の着用も忘れずに。

作り方

1. 砂糖水を加熱するお玉にザラメと水を入れ、焼き網の上に置いて中火でゆっくり加熱します。

砂糖水が重曹との化学反応でうまく膨らむためには適切な温度で加熱する必要があり、火力が強すぎると反応が不十分になり、逆に弱すぎると膨らみが十分に起きません。中火で加熱することを心がけましょう。

2. 125℃を確認する

温度を125℃に保つことが大切で、温度計を使用して確認しながら調理することがおすすめです。温度が125℃に近づくと、大きな泡から少し小さな泡に変化することにも注目しましょう。

3. 重曹を加えて素早くかき混ぜる

火からおろし、砂糖液から泡が出なくなったら重曹を加え、すりこぎを使ってお玉の底が見えるまでしっかりと混ぜましょう。早くかき混ぜないとうまく反応せず、膨らみが不足してしまいます。

4. 膨らんだら仕上げる

完全に膨らむまで待ち、再び中火でお玉を10秒程熱し、お玉からカルメ焼きを取り出します。

取り出したらそのまま冷まして完成です。

失敗しないための3つのポイント

重曹とベーキングパウダーは用途が似ていますが、性質が異なります。重曹は加熱して炭酸ガスを発生させて膨らませるのに対し、ベーキングパウダーは水分で膨張します。カルメ焼きには必ず重曹を使いましょう。

また、重曹を入れるタイミング(温度)や冷やし方を間違えると、うまく固まらなかったり、ガラス状に固まったりしてしまいます。

はじめはうまくいかないこともありますが、それもまたカルメ焼きならではの醍醐味。何度か試すうちにコツがつかめてきます。

さらに、熱を均一に伝えるために銅製のお玉を使用することがおすすめです。市販のカルメ焼き用お玉はすりこぎとセットで販売されていることが多いので、これを利用するとよいでしょう。

まとめ

カルメ焼きは現代の日本では見かけることこそ少なくなりましたが、お祭りやイベントの屋台で発売されたり、中学生の理科実験の題材となるなど、今もなお私たちの生活に息づいています。

材料は砂糖・水・重曹の3つだけ。それなのに、温度とタイミングひとつで全く違う結果になるのが、カルメ焼きのおもしろさです。
子どもと一緒に挑戦すれば、理科の実験のような楽しさもあります。
お祭りが恋しくなったとき、ふと縁日の空気を味わいたくなったとき——ぜひおうちでカルメ焼きを作ってみてください。
成功したときの「ふわっ」と膨らむ瞬間は、大人になっても胸が弾むはずです。

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